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タイトル名 |
惑星ソラリス |
レビュワー |
光りやまねこさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2004-08-12 11:19:49 |
変更日時 |
2004-08-12 11:19:49 |
レビュー内容 |
人間の潜在意識を実体化させる謎の生命体ソラリス。SF的題材としては極めてベーシックなファーストコンタクトを描いている。しかしこの題材で、これほどまで深遠な哲学的作品に押し上げたSF映画はかつてあったであろうか。今は亡き愛する者への思い、駆られて止まない望郷の念 …静かな詩的映像で切々と描かれており、タルコフスキー監督の格調高い世界観が堪能出来る。ところでこの作品ほど、自然界に存在する“水”について考えさせられたことはない。(いうまでもなく“水”は、タルコフスキー作品に於いて重要なモチーフなんだが) 人体の7割は水で出来ており、人間は水によって生かされているとも言える。この“水”の詩的で神秘的な演出は群を抜いており、観る者にイマジネーションを働かせ思索的にさせてくれる。また、ラストシーンはハンマーで頭を叩かれたように衝撃的だ。ひょっとしてこれは、失われた幻影を追い続ける悲しい男の物語りで、それはタルコフスキー自身を投影しているのかもしれない。「2001年宇宙の旅」と双璧をなすSF映画の孤高の傑作といわれるだけのことはあると思います。 |
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