|
タイトル名 |
日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声 |
レビュワー |
aksweetさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2006-07-18 08:23:51 |
変更日時 |
2006-07-28 09:54:59 |
レビュー内容 |
この作品の登場人物には、ほんの一縷の希望もない。安っぽい櫛が歯こぼれていくように日本兵は無造作に死にゆく。みすぼらしく、まったくの容赦もなく、救いもなく、当然ながら美しくもなく、死んでゆく。ガックリと陰鬱な気持ちで観終えた束の間、唐突に冒頭の「生きている人間として」の一文が霹靂のように頭に響く。作中では描かれていない「ほんの一縷の希望」というやつが、生きてこの作品に触れ、陰鬱になると同時に憤りをも隠せない私に深く突き刺さる。ぐさり、と、託された。 |
|
aksweet さんの 最近のクチコミ・感想
日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声のレビュー一覧を見る
|