|
タイトル名 |
なくもんか |
レビュワー |
小原一馬さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2012-01-07 22:45:37 |
変更日時 |
2012-01-07 22:45:37 |
レビュー内容 |
物語の基本構造をまるで無視し、三題話のような連想の仕方で、互いにほとんど無関係なエピソードを強引につなげる。通常だったら、ただ訳が分からないという感想をもたれそうなものを、それでも見せてしまう演技の間合いと説得力、テンポの良さに圧倒された。クドカンの脚本は音楽で言えばマーラーに似て、統合失調的なところがあり、観る者を選ぶのだろう。にも関わらず、ここでの感想を見る限り、「失敗したべたな人情話」のように多くの人に見えているのだとすれば、 のだろう。個々のエピソードは確かに人情話的といえばそうなのだが、それらはいちいちみな、そのままストレートな意味でとれないように文脈を転換され、ダークな笑いに置き換えられている。阿部サダヲの演技力を最大限に生かした、クドカンのひとつの頂点となる作品。 |
|
小原一馬 さんの 最近のクチコミ・感想
なくもんかのレビュー一覧を見る
|