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タイトル名 |
累 -かさね- |
レビュワー |
TANTOさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2022-06-23 01:05:11 |
変更日時 |
2022-06-23 01:05:11 |
レビュー内容 |
まず傷モノの顔は醜い、という観念で終始物語は進みますが、なんだろう、私は彼女が醜いとは一ミリも思わなかったしむしろ魅力を感じた。別に傷が好きというわけではないし、そういうものを持つ人に哀れみを持ってそんなことを言うわけでもなく、純粋に魅力を感じる。なぜだろう。たぶん、私自身は傷とかどうでもよくてむしろそれが故に厭世観を持つような人が好きで、かつ単純に累は可愛いと思ったからかな。まあやはり傷入りの顔で舞台女優として成功するのは難しいんだろうか。伝説の女優として名を馳せたいならむしろその傷をもってして成功すれば、より実力が認められることだろうに。
個人的にはもう少しシリアスな展開を期待していました。本物の丹沢ニナが自分の顔を持つ累が成功していくのを見て嫉妬するシーンが来るたびにグダグダ感を感じます。積もり積もってラストで、というのならわかりますが、たびたびそんなシーン入るので。入れ替わりの覚悟が見えない丹沢ニナにもどかしさを覚えます。 あと、累の中身に魅力を見出せる演出家の烏合さんはそこそこ重要人物だと思うのですが、使い捨てなんですね。それに急に丹沢ニナの持病が(しかもそこそこ重いやつ)明らかになったり、設定が重いのに全体的に作りが軽い気がしました。
現代版、本当は怖いグリム童話ってところでしょうか。シンデレラ的な話にしたくて口紅の有効時間という期限を設けたのかな。てかあの口紅って使っても使っても無くならないのかな。デスノートみたいだ。
実際累が自分の周りにいたとしてどう思うかという想像に駆られました。冒頭に書いたように、興味があって近づこうとしたり話しかけたりはするかもしれませんが、からかったり避けたりする気はさらさら起こりません。私だけの感覚でしょうか。他の人の意見も聞いてみたい。とりあえず今から他の方のレビューを拝見させていただきます。 |
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