|
タイトル名 |
永遠の人 |
レビュワー |
駆けてゆく雲さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2003-12-31 16:31:52 |
変更日時 |
2003-12-31 16:31:52 |
レビュー内容 |
木下恵介監督作品には当たりはずれがあるように思うが、この作品は大当たり。恋人のいる小作人の娘高峰秀子に横恋慕した地主の息子仲代達也が、彼女を強引に自分の女房にしてしまう。女はそれを恨んで夫を憎み、憎みつづける。娘の元恋人佐田啓二は別の女をめとるが、かつての恋人を忘れられないのか、彼女に愛を向けることはなく、離婚してしまう。被害者的なこの元恋人2人が、それぞれ他人に残酷な仕打ちをしながらその非に気づかず、かたくなな心を捨てようとはしない。この作品はその様をじっくり描いていく。その心理描写がこの映画の魅力だろう。この映画が初出演となった田村正和も、母親の愛薄き少年のさびしさをうまく演じている。なお、映画のラストは、憎しみも解け、その後の平穏な生活を暗示する救いのあるものとなっている。 |
|
駆けてゆく雲 さんの 最近のクチコミ・感想
永遠の人のレビュー一覧を見る
|