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タイトル名 |
ベン・ハー(1959) |
レビュワー |
にじばぶさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2014-09-26 00:12:31 |
変更日時 |
2014-09-26 00:15:03 |
レビュー内容 |
これは実に評価の難しい作品。 壮大な映画で、飽きさせない演出は、さすがアメリカ映画の王道。 その一方で、宗教啓蒙映画としての偏りが凄まじい。
親友同士だった者が、政治的対立によって憎しみ合う関係になってしまう。 そこに救いはない。 武力で人々を制圧すると、必ず不幸がつきまとう。 一部の人間のみが良い思いをする。 これは、いつの世も共通だし、正しい描かれ方だと思う。
その一方で、広げるだけ広げた人間絵巻を、キリストの救済一つで締めくくってしまう、宗教的包括がよろしくない。
武力が不幸を生むが、それを救済するのはキリスト。 これは結末だけを言えば、単なるキリスト教映画。 考えさせられる部分が多い点で、見所は多いが、一種の問題作のように思う。
この映画を、アメリカが製作したからこそ、歴史に名を残しているだけであって、カルト宗教や小国が製作した映画なら、単なる危険映画として、後世には決して残るまい。
平和への思いは皆、同じかと思うが、平和へのアプローチは人それぞれ異なる。 この映画は、キリスト教に偏重しているという点において、障害を持ったアメリカ大作映画と言えよう。 |
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