|
タイトル名 |
ヒストリー・オブ・バイオレンス |
レビュワー |
フライボーイさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2010-01-16 10:15:35 |
変更日時 |
2010-01-16 10:15:35 |
レビュー内容 |
「暴力の歴史」とは何か?我々は誰しも暴力に晒される危険があり、また、我々の誰しも内なる暴力性を持っている。いじめの標的にあった息子が、皆の前で「自分はチビの腰抜け」と宣言し暴力を回避するのもひとつの方法ならば、暴力に対し更なる暴力で対抗することも可能だ。冒頭に現れる二人組は、そんな暴力の象徴のような存在だが、平凡なコーヒーショップの店主にあっさり撃ち殺されてしまう。しかしその店主は、いじめっ子を病院送りにした息子に「暴力で解決するな」と説く。暴力は更なる暴力を呼び、店主をつけ狙うマフィアを皆殺しにし、マフィアのボスである実の兄をも殺害するに到る。「暴力」の権化であるジョーイを砂漠で「殺し」、平穏な生活を選んだトムだが、拭いきれない「過去」は暴力という形で追いついてくる。暴力はなくならない。それが現実だ。しかし、不安を湛えながらもトムを迎え入れる「家族」が、そんな現実に僅かな希望を残している。 |
|
フライボーイ さんの 最近のクチコミ・感想
ヒストリー・オブ・バイオレンスのレビュー一覧を見る
|