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タイトル名 |
ヤング≒アダルト |
レビュワー |
アンドレ・タカシさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2013-01-31 22:14:55 |
変更日時 |
2013-01-31 22:14:55 |
レビュー内容 |
彼女のプライドの拠りどころは、自分の容姿と都市部で働いていること。前者は経年劣化する相対的な価値で、後者は引っ越すだけで誰でも入手可能。つまり、期限付きで極めて狭いエリアに対してだけ有効なプライドです。彼女はそのプライドを意地でも貫こうとします。おそらく、本人もその愚かさを少しは自覚しているはずです。 本作の大半は、虚栄とも言える彼女のスタンスをこき下ろし続けます。徹底的にイタイ負け犬女の遠吠えです。でも、彼女が尻込みして終わらないところがテーマだと思います。見栄であれ虚栄であれ、それが彼女のパワーの根源になっているからです。 幼少から思春期を生れた土地で過ごした後、そこを離れて都市部で働く人は多い。彼らにとっては、都市部で働くこと自体が成功の記号のひとつなのです。それは自己満足以外の何物でもないけれど、自分の中の価値を追求することは人生の意義でもある。そんな気分を本作は代弁していると思います。 原題は「成熟しきれない大人」という意味でしょう。成熟しきれない。結構じゃないですか。それが貪欲へ前へ進む動機とパワーの源になるなら、成熟なんて糞くらえだと思います。私はかなりいい歳ですが、ヤングアダルトでいたいと思っています。 |
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