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タイトル名 |
二十四の瞳(1954) |
レビュワー |
民朗さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2013-12-27 23:21:31 |
変更日時 |
2014-08-19 19:37:53 |
レビュー内容 |
木下恵介監督の代表作にして紛れもない傑作。 小石先生が決して濁すまいと誓った二十四の瞳、彼等彼女等をあそこまで愛おしくキャメラに収めた時点でこの映画は勝ちだと思います。成長していくに従い、ある者は貧しさ故に将来の道を絶たれ、ある者は戦争に命を刈り取られる。少年少女時代の愛くるしい姿を見てきた者として、その無慈悲な結末には落涙せずにはいられません。極度の貧困や戦争がない時代に生まれた人達が如何に恵まれているか、再確認できる作品でもあるでしょう。木下恵介監督は数々の作品で、戦争に引き裂かれた家族・恋人を描きましたが、壺井栄さんの原作『二十四の瞳』は正に彼にとって望んできた作品だったのではないでしょうか。これ程、原作者と監督の資質がピタリと重なり合った映画化作品も珍しい。 一つの街や村を舞台に数十年を描くのは木下恵介監督の得意とする手法ですが、本作の主演である高峰秀子の演技はとりわけ素晴らしいと思いました。約20年の歳月を経て、新米教師から母親になり老教師となる姿を、全身を使って演じ分けていました。 |
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