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タイトル名 |
かぐや姫の物語 |
レビュワー |
ヒナタカさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2013-12-16 10:36:35 |
変更日時 |
2013-12-16 10:40:24 |
レビュー内容 |
山の子どもたちが歌っていたわらべ歌は、こういう続きがありました。 「人の情けを育みて、まつとし聞かば、今帰り来む」 「まつとし聞かば今帰り来む」は百人一首にも取られた歌です。 それは「本当に私を待ってくれるのならば、いつでもそこに帰ってきます」という別れの際の名残惜しさをうたったものであり、いなくなった者が戻ってくるよう願うおまじないの歌でもあったそうです。 歌は、月の使者からかぐや姫へのメッセージでもあったのかもしれませんし、 かぐや姫が月の使者へあてたものかもしれませんし、 月に帰還した女性が地球にあてたものだったのかもしれません。 また、姫に求婚をした5人があげた宝物とは、それぞれ「ツバメの子安貝」「龍の首の玉」「火ネズミの皮」「蓬莱の玉の枝」「仏の御石の鉢」でしたが、これがわらべ歌の「鳥、虫、けもの、草木、花」という歌詞と対応しているのです。 「鳥→ツバメ、虫→蛇、転じて龍のこと、けもの→火ネズミ、草木→玉の枝、花→鉢」というように・・・ これも、5人の言った宝物が「ニセモノ」であることの皮肉のように感じます。 「水車よ回れ」という歌詞には、輪廻転生の意味がこめられているのでしょう。
また、捨丸には奥さんも子どももいるのに、そのことを完全に忘れて姫とともに逃げようとしたことに違和感がありましたが、これが「夢」であれば納得できます。夢は、その人の願望や欲望が現れ、現実の出来事とは断絶されたものなのですから。 |
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