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タイトル名 |
母と暮せば |
レビュワー |
ユーカラさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2015-12-20 23:54:54 |
変更日時 |
2015-12-20 23:54:54 |
レビュー内容 |
長崎を舞台とする映画なら、坂の勾配は必須の要件と云っていい。 舞台となる二階家は結構な高台の上だ。映画の当初からそれは湾の眺望と共に提示される。 それだけでなく、大学の講堂の座席から教壇を見下ろす、二階から階段下を見下ろす、 枕元の吉永小百合を見下ろすなど、二宮和也のポジショニングにも高低や段差が意識されている。
中でも上がり框を舞台として履物を脱ぐ、居間に上がる、鼻緒を治すなど足への拘りは顕著で、二宮の白いソックスに関わる演出はとりわけ目を引く。
舞台劇的な趣向をベースとしつつ、 二階部屋に差し込む美しい西日や長雨や曇天、木枯らしなど天候の効果を加味してドラマの緊張を高めている。 映画は雲の上から始まり、雲の上へと帰る。宗教画になったきらいもあるが。 |
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