ナチスの影が色濃い1943年のイタリア、ローマ。アイルランド人で法王庁に勤めるオフラハーティ司教は法王庁職員としての特権と英語を生かしてドイツ軍に抑留された英米の捕虜に接触し、彼らの脱走を助ける。無気力なローマ法王や他の司祭たちをよそに、オフラハーティの良心の活動は英米の捕虜解放からユダヤ人の救済にまで及び、宗教家でありながら反ナチの活動家でドイツの敵としてマークされるに至る。往年の知的俳優グレゴリー・ペックが演じる、実在の行動派宗教家の懺悔聴聞、祈りから変装、スポーツまでこなす異色の役柄が必見。
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