あらすじ |
函館で居酒屋「兆治」を営む藤野英治は、一本気で不器用ではあるが、彼なりの筋の通った生き方をしていた。店はそこそこ繁盛し、癖のある客達も出入りしていた。ある日、英治は、かつての恋人「さよ」が家の火事をきっかけに失踪したことを知る。彼が高校野球のエースのとき相思相愛の仲だったが、肩を壊しての挫折をきっかけに、貧しさから二人は別れていた。やがて、さよが札幌でホステスとして働いていることを知るが・・・。人が誰しも持つ、物事の良し悪しや道理では割り切れない、揺れる感情の絡み合いが切なく時に悲しく描かれている。
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