6. 浅丘ルリ子第3弾、と思ってレンタルしてみたら、ディスクに「特別編」と書かれていて、なんだろうって思ったが、「オリジナル」の前後に吉岡秀隆演じる満男の、寅さんへのモノローグが入っているだけの作品で、「特別編」を観るよりは、普通バージョンを鑑賞したほうがいいと思います。映画自体は、いい作品ですよ。
でも、どうして本作が山田監督にとって最高傑作なのでしょうか? 私も他のレビュアーと同じく全く理解できません。
「男はつらいよ」を知らない人が、本作を鑑賞したら、寅さんのキャラクター像は伝わらないだろうと思います。
確かに笑えるシーンもあります。でも全編センチメンタルになりすぎていて、本作が夏休みに上映されたのか、正月に上映されたのか、私は知りませんが、決して観客が満足して劇場を後にしたとは思えません。
それと渥美さんと浅丘さんは相変わらずですが、他の寅屋の家族たちの演技が、段取り芝居になりすぎて、不自然さを感じます。
注意しておきますが、決して「寅さん」入門編ではありません!初めに本作を鑑賞してしまうと、浅丘ルリ子が出演した前2作の価値が半減してしまいます。