44.《ネタバレ》 勝元たちが戦った理由付けが曖昧だと感じました。“それが武士道だから”で片付けられていたような。誇りを守るため。死に場所を見つけるため。それだけの戦いに見えました。(明治初頭の士族の反乱は、士族がその権益、すなわち生活の術を守るためのもの。いわば生きるための戦いです。死を前提とする本作のような戦いとは別物では。)そもそも武士道とは何でしょう。文字どおり士族階級独特の道徳、倫理観です。名を重んじ、主君への忠誠を誓うこと。日本人の大多数を占めた農民、工商人には関係のない思想です。(しかもこの思想は徳川の治世になって植え付けられたもの。その方が体制維持に便利であったから。)徳川以前の武士を含め、多くの日本人のベースとなる精神があるとすれば、それは“家”の観念です。個よりも血を優先する考え方。家を守る(子孫を絶やさぬ)ことが重要。そのためには、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍ぶ。地べたを這いつくばっても家族を守る。この精神のほうが尊く、美しいと感じます。ですから、現代の私たちが抱く“武士道”の概念とは、遺伝子に組み込まれたような元からある類のものではなく、近代文化の中で整理されたものだと思います。“礼節を重んじること”や“潔しを宗とすること”ではないかと。私たちが世界に誇れる“武士道”とは、そういうことだと思います。決して捕虜にツバを吐きかけたり、負け戦において一人でも多く道連れにするような戦いを肯定するものでは無いはずです。生きることを前提としない戦い、守るべき家族をないがしろにする戦いに、美しさはありません。ただの自己満足だと思います。例えば勝元が自らの首を差し出して事態が収束するのであれば、迷わずそうするべきです。否定的な意見を述べましたが、渡辺謙がハリウッド進出の足がかりを掴んだことについては、素直に嬉しいですし、一娯楽作品としての出来が悪いとは思いません。外国で賞賛されるのなら分かります。 【目隠シスト】さん [地上波(吹替)] 5点(2007-02-10 10:58:22) (良:1票) |
43.評判ほどの映画ではないと思う。日本がでてくるものの中ではまともなほうであるのは確かですが。 【pokobun】さん [DVD(吹替)] 5点(2007-01-08 16:18:34) |
《改行表示》42.”武士道”それは時代とともに形を変えていった武士の生きる道。幕末という一点に絞れば己の信念を最後まで貫き通す、という思想的なものであったと思います。 この映画には明らかに解釈を違えているところがありますねー(忍者など)、しかし、サムライが信念を最後まで貫く、という点はしっかり捉えてあると思います。 映画館で見てから3年を経ての地上波での鑑賞、”サムライは何よりも必要なものだ”、”日本人が日本人であることを忘れてはならない”、英語で言われるとなんとも複雑な気持ちですが、これは我々日本人に対する教訓として受け取っておきましょう。 【maemae】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-12-22 02:55:11) |
《改行表示》41. 日本の俳優の演技を見る気持ちは、メジャーリーグで活躍する日本人選手を応援する気持ちに似ているように思える。マスコミが言うほどすごいとは僕は思えなかった。(基本的にはすばらしいのだけど)ヒットを打ったときだけのシーンだけを流しているスポーツニュース(10割打者)のように思えて、ちょっとアオリ過ぎじゃないのかと思える。 ストーリーはもうちょっと何か足りない。テロリストが主役の話に見えないこともない。しかし外国の監督がこんなにも日本の武士道というものに関心を持ち、表現したことに驚いてしまう。 【たろう】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-08-19 17:10:47) |
《改行表示》40.侍の魂や美学がうんぬんとは言うけど、 結局、最後はただの殺し合いなのね。 そう思ったらなんだか冷めてしまった。 描かれる侍の美学に、いまひとつ違和感。 日本人の描く「侍」とアメリカから見た「サムライ」はやっぱり違うのか。 【愛野弾丸】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-06-08 00:18:31) |
39.《ネタバレ》 「うーん、最初から最後までまぁまぁの作品って感じですかねぇ。」っていうのが最初に観た時の感想。たまたまテレビをつけていたらやっていたので、二度目の鑑賞をしてみました。気がだいぶ変わったのでレビュー変更します。一度目はしっかり観てなかったんだろうなー、とにかくストーリーが気に入らない。他国の人が観るならば、この作品は上出来だと思う。渡辺謙も真田広之もトム顔負けの演技。しかし、武士道を極めたわけではないと言え、自分は日本人である以上、この点に言及せざるを得ない。一見、侍を賞賛した作品に見えるけど、自分は「侍を潰したのはアメリカ、日本を侍から守ったのはアメリカ、えっへん!」という印象を受けた。更に言えばラストシーンでも「全滅した一族からたかを守れるのは私しかいない。」「あぁ、アメリカ人って素敵☆旦那殺されちゃったけどー。」という会話が頭に思い浮かんでしまった。確かにそれは深読みし過ぎなんだけど。アメリカは好きなんだけど、こういう「ヒーローはアメリカ」みたいな点はどうも違和感(否定はしないけど)。侍という日本文化をいわば「借りている」わけだから、その点もっとちゃんとしてほしかったなー。あと、この作品の一番の突っ込みどころは天皇陛下でいいんですよね? 【こばやん】さん [映画館(字幕)] 5点(2006-03-12 15:02:21) |
38.《ネタバレ》 何より腹立たしく痛恨なのは「未亡人たかが亭主の仇オールグレンに接吻なんてフツーありえなくね?」とか「ヲイヲイ明治時代にニンジャ?」とか「村の入り口に鳥居?」とか「なぜオールグレンにはガトリング銃が当らないのか?」とか「官軍兵士一同なぜラストで土下座?」とか(皆さんの今までのレビューで散々ガイシュツだしキリがないので割愛!)そういう些細なツッコミ処では断じてなく、こんな陳腐かつ薄っぺらい「日本&武士道」勘違い映画をお耽美に撮るしか能がないエドワード・ズウィック如きに渡辺謙をオスカー(助演男優賞)へノミネートせしむるだけの力量を見せつけられたコトだ!珍妙な日本の風俗描写に辟易かつ失笑したヒトらも、勝元の画面における存在感には目を見張り、合戦場面のスペクタクルには思わず息を呑んだハズ。つまりそういうコトだ。要するに我が邦画界は”役者のポテンシャルを十全に引き出し増幅させる”という点に絞っても「ブラックレイン」のリドリー・スコットや本作のエドワード・ズウィックといったハリウッド二流作品及び監督にさえ完敗を喫している、という屈辱的な苦い”事実”を認めざるをえないのが現状なのである。取り敢えず日本人監督による(ジブリアニメ以外の)映画で逆にハリウッドをぎゃふん(死語?)と言わしたるくらいに奮起していただきたい!! 【へちょちょ】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-02-14 02:59:44) (良:2票) |
37.《ネタバレ》 ネイサンが、日本の侍と触れ合った事により、具体的にどのような心境の変化があったのか。その心理変化の描写がイマイチ雑な気がして伝わらなかった。それと同時に外国人から見た時の「侍魂」の表ツラをなぞっているような解釈の演出方法も残念だった。ただキャストの熱演は素晴らしい。主要キャストは本当に迫真の演技だったと思います。渡辺謙は本当凄いですね。小雪の表情で見せる演技も素晴らしかった。物語的には最後、ネイサンが自ら命を絶つとかだったら映画全体からくるメッセージ性がもう少しまっすぐだったような気がしました。最後の合戦の迫力はさすがハリウッドという感じがしたので、評価したい部分と残念な部分が半々のような気がしました。だからこの点数です。 |
36.確かにハリウッドの日本物にしては良くできていたと思います。しかし、映画を評価する際に「この国が作った割には良くできている」という視点で見てしまったら製作者側に失礼だと思うので、純粋な視線で評価させてもらうことにします。かといって、何か風景に違和感があるとかそんな細かいところに口答えはしません。僕がこの映画で一番ダメだったと思うところは、俳優陣の演技はなかなか熱いものの、登場人物に個性が感じられないところだと思います。見終わった後に、結局主人公や勝元がどんな性格だったのか印象が非常に薄い気がしました。おそらくこれは、武士道の上っ面だけをなぞり、登場人物の個性をそれにあわせて設定したことに原因があると思います。武士道があまりにも単純に割り切られてしまって奥深さがないのです。その浅い思想をもつ勝元と、勝元に浅い思想を教わる主人公のキャラに奥深さが無いのは当然のことで、よって映画自体もアクションシーンが多くて飽きはしないものの、とても薄っぺらなものとなってしまったような気がします。勝元をかこんで土下座するシーンも、かっこつけた演出をしているだけに過ぎず、とても寒いものでした。友人は号泣したらしいのですが、僕には全くでした。見終わった後にこれだけ印象の薄い大作もなかなかないですね。 【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-12-17 02:56:58) |
35.謙さんの迫力の演技、トムの変な日本語とともに、テレビ取材が自分の村にやってきたときのような喜びがご堪能できます。 【paraben】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-11-26 23:14:29) |
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34.う~ん、時代考証うんぬん以前に「ダンス・ウィズ・ウルヴス」に似すぎで新鮮味が無い。日本が舞台ってだけで、よくある二番煎じのハリウッド大作のような気がするんですけど・・・。あとやっぱコレは外国人が見て楽しむ映画じゃないのかな~。日本人である僕は“素直に”楽しめませんでした。ネイティヴ・アメリカンは「ダンス~」をどう見たのかが気になった。 【トマシーノ】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-09-23 02:42:59) |
33.終戦記念日に見ました(記念日って言い方は嫌だ)。今年は終戦から還暦を迎える年ということで、少し歴史にまつわる映画を見ようと思って、ラストサムライを見ました。とにかく言えることは、むなしい。人が殺しあうことは、無為なことだと考えさせられる。僕も含めて、人間は自分の経験でしか本気で考えられない部分があると思う。戦争だってそう。たぶん、心のどこかで自分とは関係のないどこか遠い国のお話、と思っている。でも、そうではない。自分達の先祖が確実に歩んできた道程であり、今日現実にだって起こらないとは言い切れない。この映画を通して、もう一度真剣に人の命ということについて、考えてみたいと思う。そう考えると、本当に今の自分は幸せだ。ちなみに、内容についてはあまり感情移入はできず、いまいちだったかも。何でトムを謙は生かしたのかわからないし(敵を知るため、みたいなことをいっているが、行動を見る限りあまりそうもみえなかったし)、最後まで生き残るのも・・・うーん。戦場のシーンでは、トムや謙のスタントもすごいと思ったが、馬はもっと大変だろうな、と不謹慎ながら思ってしまいました。馬のガンバリに1点プラスして評価。 【グングニル】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-08-16 03:20:56) |
32.アメリカの理想の日本って感じの映画ではあるんだけど、だいぶ気を遣って作ってくれたな、という感じで好感をもてました。海外から見て日本にこんなに神秘的なものを感じてくれてるのなら、やっぱそっち路線で推していったほうがいいのかもなぁ、日本は。 【コダマ】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-14 13:27:23) |
31.日本人としてはいろいろ気になるところがあるが、ファンタジーとして捉えたら、特に問題はないと思う。評判通りの映画だった。ただ、それだけ。 【さら】さん [映画館(字幕)] 5点(2005-04-04 11:09:26) |
30.ハリウッド的な映画でした。見終って残っているのは銃撃戦でのたどたどしい日本語でした。ウーテー! 【omut】さん 5点(2005-01-12 10:49:54) |
29.森の中から現れる侍たち。黒澤明監督の「乱」を意識したとしか思えない騎馬戦。そして渡辺謙の鋭い目つきと雄叫びにはゾクッとした。しかし、あとから振り返ってみると結局それだけの映画だった。武士(道)というものをあまりにも美化し過ぎていて、説教臭く、やはり外国から見た理想の日本像でしかない。それと、妙に日本語が聞き取りにくかったが、そんなところまで黒澤映画の真似をしなくてもいいだろ。 【zahrky】さん 5点(2004-12-27 16:14:05) |
《改行表示》28.これ日本じゃない。 あんな空気の乾燥してる日本は、ちょっとないよなあ。 雨降ってても、そう感じます。 【チビすけ】さん 5点(2004-12-13 11:18:42) |
《改行表示》27.それなりに面白かったのだけど、戦闘シーンが長くて目が疲れました。戦いじゃ雨の中のトム&真田の木刀がかっこ良かったです。武士道とか全然知らないのですが、特攻みたいな死に方をあんなに美化しなくってもいいんじゃ...とちょっと引いてしまいました。散った本人たちはいいけど、残された家族は...?うーん、感情移入できる人ならすごく感動できるんでしょうね。脇役に中国人じゃなく日本人が使われてるのは好印象ですね!(当たり前ともいえるけど) DVDで見たのですが、日本語のシーンだけ字幕が突然消えるので何度もリピートしちゃいました。音響に比べて台詞小さくて聞き取りづらいよ(^^;) 【kiryu】さん 5点(2004-09-27 00:14:52) |
《改行表示》26.本気で日本を描こうと努力した点は非常に素晴らしい。エキストラも中国人を使わずに日本人を使ったらしいしその心意気には感服した。でもやっぱり描ききれてないんだねこれが。 鎧とか明らかに変だったし。あとボブは良かった。本名すらわからないのに何かが輝いてたね。 【ういろう】さん 5点(2004-09-03 23:01:34) |
25.トムクルーズより日本の役者の方が光っていた。「日本に生まれてよかったなあ…」と素直に思った。映像も日本風景がリアルで綺麗で迫力もあった。でも、どうもストーリーの流れに違和感が…。なんかうまくごまかされているような…。不自然な感じがした。最初のうちは「ハリウッドさがなくていい感じだな」と思ったけど、観終わると「やっぱりハリウッド映画だな」と思ってしまう。あとどうでもいいけど、天皇らしさをだすためか 中村七之助にひげが生えてたけど正直あの顔にひげは似合わない。 【Syuhei】さん 5点(2004-08-16 02:51:51) |