2.《ネタバレ》 義母がえらく感動したというので見てみたらなるほど。そりゃ息子を亡くした経験を持つ義母なら泣いて当然の作品だった。アルツハイマー病を不憫に思ったからの殺人ということではなく、息子を二度も亡くすという耐え難い苦しさを不憫に思っての殺人。私もちょっとぐっとくるものがあった。が、映画自体はダメダメだ。明瞭な嫌味やマンガみたいなパワハラをみせる警察上層部のベタベタな人物造詣に、そして記者たちの、お前らみんなワイドショーの芸能記者か!てなこれまたベタベタ人物造詣に、果てには裁判官のこれまた恥ずかしいくらいのマンガチックなベタベタ人物造詣に呆れ果てる。演技はオーバー。画面は全てのシーンがしょぼい(照明はテレビドラマのそれ)。原作ストーリーを映画の決まった尺に収めたのはいいが、どのエピソードも中途半端に踏み込んでいてまとまりが悪い。