5.日曜日も深夜にさしかかった頃合いにこの映画を観始めた。襲ってくる眠気とせめぎ合いながら、なんとか最後まで観終えた。
数年前に観た前作同様、チープさの中で繰り広げられる絶妙な洒落っ気と雰囲気を楽しむべき映画だろうと思う。
が、「ルパン三世」の元ネタというわりには、全体的にテンポが愚鈍というか、軽妙なコメディ要素が強すぎて"泥棒映画”としてのスリリングさに欠ける。これも前作から引き続き感じた印象だ。
ただ、前作よりも、キャラクターのそれぞれに存在感があったことは、タイトルに相応しく良かったし、続編ならではのそもそもの設定を覆しかねない弾けっぷりも好印象だったと言える。
でもやはり、DVDのパッケージやイントロダクションを見て受ける期待を超える面白さは得られないというのが正直なところ。
“時代”と“お国柄”の違いが大きな隔たりになっているのかもしれないが、「ルパン三世」を観て育っている者としては、ちょっと、いや大いに物足りない。
BGMがわりに、お洒落なカフェバーのスクリーンにでも映し出されていれば、センスの良い空間の演出に一役買うことは間違いないと思うけれど。