1.《ネタバレ》 いや、後の長谷川一夫の存在感を考えると貴重な作品ですね。ハンサムボーイなんだけど、台詞がかなり軟弱。まだトーキーが普及しきれてない時期もあるのかな。私も河村黎吉の名演に惹かれました。見た目は普通のおっちゃんに見えるんですけど本当に巧いですね。早逝が悔やまれます。「同年に封切られた『或る夜の出来事』(フランク・キャプラ監督)の影響も指摘された」とNFCの解説にあるようにモダンなシーンがいくつか観れた。お坊ちゃんの林長二郎がお嬢さんの田中絹代を乗せてタクシーで甲州街道で八王子までいくんですが、森林ばかりで「ど田舎」でした(笑)二人で定食を食べる時のやり取りが島津演出の特長なんだと思います。
【NFC田中絹代特集】