1.《ネタバレ》 クリスマスプレゼントに自転車が欲しかった少年。しかしパパがプレゼントしてくれたのは白い模型の飛行機。少年にとってはガッカリだったのですが、その数日後、軍のパイロットだったパパが事故で死んでしまうと、その飛行機が意思を持ったかのように空を飛びだす。
最後までその正体が何だったのかハッキリとは分かりません。パパにもう一度会いたいという望みを叶えてくれたこの飛行機の正体をどう解釈すべきかと思いますが、「この飛行機がきっとパパにもう一度会わせてくれる」と信じていた少年。子どもが持ち得る純粋な心、信じる気持ちの象徴だったのでしょうか。模様も飾りも無い、真っ白でシンプルな機体を見ているとそんなことを感じましたが、ここは見る人それぞれの感想がありそうです。
サスペンスあり、オカルトやSFの要素もありのファンタジーで作品の目指すところが定まっていなかったのが難点でした。しかし無理に感動をあおる演出や音楽は抑え、飛行機が少年に語りかけるようなこともありません。主人公はあくまでもこの少年であるというスタンスは本作にとってはとても良かったと思います。