15.《ネタバレ》 ここにエピソードⅣの偉大さを思い知らされる。これまでのシリーズの続編というべき作品は
エピソードⅣと並ぶような面白さを残念ながら感じさせることはできずにいたと個人的には思う
前日譚というファンムービーはこれまでもたくさんあったし、とりわけてもプリクエル三部作は大きな期待を抱かれての公開であった
やはりというべきか、それらは冗長な舞台背景解説に過ぎない作品群だった。映画としての盛り上がりよりも商品展開に重きが置かれたといっていい
ディナーの仕込みをひたすらに見せられ続けて、出来上がった料理は食べられない感じだ
ここでいうディナーのメインディッシュは、ダースベイダーに集約させるとわかりやすいだろう
スターウォーズは、ダースベイダーを楽しみたいのであって、それはアナキン・スカイウォーカーではないのだ
今回も前日譚だが、すこし配慮されていた。伝説の手前をちょっとだけ延長したのだ。前菜を足すのだ。ちょっとだけ、食べた気になれる
そこに至る話は適当に場を持たせろ。最後だけあれば、いいんだ。あとはどうとでもなる。
デススターの設計図の話だ。そこは、動かせない。科学者の苦悩のドラマではお客は呼べないから、娘にドンパチやらせろ。
ジェダイは出せないが、大丈夫か?サンドピープルとじゃれあうベン・ケノービーでもCGで造る?いや、それはやめておこう・・・・・・・。
世にいわれるほど、前半は退屈ではなかった。やはり終盤盛り上がることを前もって知っていると、興味は続くのだ
エピソードⅣの、ほんの数分前の出来事の方が何倍も面白かったのは、残念な事実だったが。
設計図のデータを送信するのに、基地のでかいアンテナを使うのはいいが、セキュリティ回避のためか高いところに登らなきゃならない。
データを必死になってアンテナの近くに持って行くのだ。Wi-fiで受け取ったものをUSBに移したいが、接続が合わなくて変換プラグを買いに行くみたいな情けなさがある
わかりやすいクライマックスの舞台を作るためなんだろうけれど、子供っぽいかな。
任務終えて脱出中に死ぬのでは悔しさが募るから、タッチダウン決めて勝利の歓喜の中、満足して即死亡という風にしたんだろうね。
タッチダウンといえば、ダースベイダーに迫られてデータの入ったリムーバブル端末を次々とパスしていくところとか、
おっさんラグビーか!って笑ってしまったよ。ここでもデータを発信するのではなく、渡すために人が体を動かすのだ。
もちろん、遠い宇宙へ送信する機器が備えつけられていないからだろう。だが、これでいいのか。
一度送受信したデータが手から手へとリレーされていく。これが希望だ、ということなのだ。シュールだなあ。
といいつつダースベイダーでまんまとアガってしまう。俺はちょろいよ。