16.誰かに必要とされ、愛される居場所があることは幸せだと思う。 そんなものは要らないと言うひともいるかも知れないが、少なくとも私はそうではない。 世の中色々あるけれど、すべての人が幸せであってほしいと心から願います。 【SAEKO】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-05-30 20:01:11) |
15.《ネタバレ》 法は弱者のためにあるものではなく、識者のためにある。だからいつの時代も間に合わない。セーフティネットから零れ落ち、命を落とす者が幾人か出てきて何とか腰を上げる程度。怒りと悲しみによる、その繰り返しでマシな社会になっていったのだろう。無名の役者とスタッフが作った、「ゲイカップルとダウン症の少年の話は売れない」と断られ続け、著名な映画コメンテーターの紹介によって日本でも陽の目を見た本作。ゲイカップルでなければ、ダウン症でなければ、マルコに語るおとぎ話みたいなハッピーエンドになったのか。今日も紙面には小さなマスに虐待や育児放棄で命を落とした子供たちの話が載っているのだろう。変わった障害も性癖もなく、特異な不幸も知らず陽に当たれることがどれだけ幸せで運が良いのか。偏見とはいえ、いつの時代も幸運な強者が"普通"を作っているのである。 |
14.ゲイのカップルと、育児放棄されたダウン症の男の子。 特殊な3人が出会い、家族となるお話。 性別・障害といった垣根を超えた「人の愛」 偏見や差別といったものを考えさせてくれる映画。 いい映画だけど、ただ結末がどうにもやるせなくてなぁ…。 結末で大きく点数を落としました。結末を除けば8点。 【愛野弾丸】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-06-13 07:42:09) |
13.《ネタバレ》 相当に手酷いバッドエンドだと思いますが、描き方自体はこのラストだけはかなりサラっとしているのですよね。モチロン、狙ってのコトだと思います(ココをネットリ描いたら、本当に絶望したまま終わってしまうことになるでしょうし)。ただ個人的には、そこまでがかなりシリアス、で在りながら一方では十分にハートフルにも描かれた総じて非常に密度の高いお話だったのに、ラストで少し肩を透かされたというか、若干ながら「描き切れていない」と感じたのも事実なのですよね(少しバカリ「遠慮」とでも言うモノが感じられた、と言いますか)。 しかし、それを含めても十二分に優れた映画だった、とは思います。今作から10年ほどが経過し、それこそ昨今、このジャンルの映画とゆーのは供給過多とも言えるホドに大量生産されていますが、シンプルでコンパクトながら要点を確実・着実に押さえた本作は、ある種このジャンルの基準点とも言ってよいクオリティを備えている、とも思いました(前述どおり、私はラストだけはややしっくり来ていないのですケド)。一番好きなシーンは、ギャレット・ディラハントが「ダウン症の子供を養子にする人間などいない!」と法廷で叫ぶシーン。心に突き刺さる、強烈な言葉でした(逆にココは「遠慮」が無かったですね)。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-31 20:50:21) |
12.《ネタバレ》 もう何年も前に録画してあったんですが、あらすじを読むとどうも悲しいラストのようで今まで観てなかったんです。 オープニングもラストも人形を抱えて夜の街を彷徨うマルコだもの、あーいやだ、いやだ酷いじゃないの。 結果はどうであろうと海岸で、そしてハロウィーン、誕生日のホームビデオの映像をラストにしないっていうのは何年経とうが懐かしくきれいな思い出にはならないからかな。 作品としてはマルコの存在と権利というより、ゲイへの偏見に対するものが中心と感じました。家を探し何を思い、いったい何日彷徨っていたのか。。。裁判で自分たちの主張が認められなければ絶対に全くマルコの世話ができなかったんでしょうか。 もうやだ、こんな悲しいラスト。 鑑賞後「トーチソング・トリロジー」を思い出しまして、機会があったらまた観たいなあと。NYとロスの違いはあるけど年代は本作とそれほど変わらないと思います。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-08-20 12:53:27) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 ルディとポールがマルコをあそこまで、自分たちで引き取ろうとしたのは、 ヤク中の母親が逮捕され、このままではマルコが施設に入ることを不憫に思うだけでなく、 ダウン症という病気に対する偏見と、自分達がゲイであり、世間から理解されず暮らしていかなければならない境遇が重なったからなのかなと思った。 (その辺はドラマで描かれてなかったけど) 【へまち】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-01-22 22:58:15) |
10.マイノリティは、いつの時代も苦労する。ダウン症、ゲイという社会的少数者は、どのようにこの社会を生きるべきなのか。 当事者ではない僕には、全く検討も使いない問題だ。映画の中での社会のように、問題を権力でひねりつぶすことは簡単だろうが、解決の仕方が、良いのか悪いのかは、全く分からない。男性が男性を愛そうが、染色体が異常でも、人間の根本にあるものは、たいして変わらない気がした。 【杉下右京】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-11-14 18:37:16) (良:1票) |
9.いくつかの具体的な問題を提示する、なかなか素晴らしい映画。 ゲイを主題として扱っていて、もすかするとちょっとコメディタッチかと思ったが、かなりシリアスな内容になっている。 惜しいのは、マルコに対する愛情や執着が観ている側にそこまでは伝わってこないことか。 【simple】さん [地上波(字幕)] 7点(2016-11-13 16:19:36) (良:1票) |
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8.今のアメリカでは、同性愛者でも市民権を得ている、っていうイメージしかないんだけど..70年代のアメリカって、ゲイに対してあんなに偏見を持ち、風当たりが強かったとは、少し驚き..ルディたちは、ダウン症のマルコに1人の人間として接し愛情をそそいでいるのに..凝り固まった自分たちの価値観でしか物事をはかろうとしない社会..その不条理さ..無力感..それを考えさせてくれる良作..主人公 ルディ とパートナーの ポール..演技が上手い、本物?かと思うくらい..色んなところでの、本作の高評価、納得です.. 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-06-17 19:56:12) |
7.《ネタバレ》 ダウン症のマルコの思い出を振り返る時、ルディの眼には、マルコの姿に、同じマイノリティである自分への慈しみも重ねられていたであろう。それが愛といえるのか、厳しい状況も乗り越えられるほどの真の愛といえるのか、とこの映画を切り捨てるのは容易い。しかしこの映画の提起しているのは、弱い女性が母親であり、彼らの愛と比したとき、孤独な子供からゲイカップルの愛をも安易に引き離す、融通の利かない現状を問うている。このダウン症の子は、そのような愛も支えになるくらい、愛に飢えていた。白は白、黒は黒と言ってしまう制度の粗さに異を唱えている。分かる。しかしここで問題を深く問うならば、施設の関係者も登場してほしかった。施設に送られる「くらい」なら、俺たちが育てるという、そこにこの映画の欠けてるとこがあった気がする。でも、ゲイも親になりうるか、という問題提起を真面目に取り組んだのは新しいアメリカ映画かもしれない。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-03-26 15:34:04) |
6.《ネタバレ》 「そうよ、あの子を引き取りたいの。もちろん簡単じゃないことは分かってる。だからといって放り出せと言うの?麻薬依存の母親も自分が他の子と違うこともあの子が望んだわけじゃない。なぜ、あの子がこれ以上苦しまなきゃならないの、何も悪くないのに」――。1979年、カリフォルニア。場末のゲイバーでダンサーをしているルディと地方検事局で検事をしているポールは、ほとんど一目惚れに近い形で恋に落ちたゲイカップル。今月の家賃の支払いすらままならないルディは、ある日、隣で麻薬依存の母親とともに困窮した生活を送る一人の少年と出会う。彼の名はマルコ。ダウン症で知的障碍もある特別な男の子だ。だが、自堕落な母親は彼のことをほったらかしにして、夜な夜な男と麻薬漁りに繰り出すのだった。心配を募らせていたルディだったが、とうとう母親が麻薬不法所持で捕まってしまう。「マルコをあの最低な養護施設に放り込むなんて許さない!」。義憤に駆られたルディは、そんな不幸な少年を引き取ることを決意する。同棲相手であるポールの協力のもと、何とかしてマルコを引き取ろうと奮闘するのだが、世間の差別や偏見の目はそんな彼らの前に大きく立ち塞がるのだった……。障碍を抱えた一人の不幸な少年と一組のゲイカップルの本物の親子のような深い繋がりを描いたヒューマンドラマ。ちょっとあまりにも作りが優等生過ぎるきらいがあるものの、なかなか見応えのある良品でしたね、これ。何が良いかって、まずは俳優陣のナチュラルな演技でしょう。特に、実際にダウン症を抱えたこのマルコ役の少年のキラキラと輝くような目にはすっかりやられちゃいました。そんな彼を引き取ろうとする2人のゲイカップルも、実際に何年も一緒に暮らしたんじゃないかというほど深い愛情を感じさせて何とも微笑ましい。彼らの迫真に満ちたドラマに最後まで終始釘付け。ただ、僕はずっと実話を基にした作品だと思って観ていたのですが、観終えたあとにこれがほとんどフィクションに近いと知って、ほんの少しですがあざとさのようなものを感じたのがちょっと残念(特に、手紙を巡る最後の展開は賛否が分かれるところ)。それでもこの作品に終始貫かれる、差別や偏見という人間の悪意に最後まで戦う覚悟のようなものに僕はいたく共感できました。ゲイだから、障碍を持っているから、貧困家庭に育っているから、だからきっと自分たちとは違う世界の人間だ……。そんな誰の心にももしかしたら眠っているかも知れない悪意の芽に立ち向かうことの大切さを、この作品から改めて教わったような気がします。うん、なかなかの良品でありました。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-10-19 14:12:04) |
5.良い映画すぎてヤバかったです。基本的にはモラルを語る映画なのですが、観客に対して大上段からお説教をするような押し付けがましさがない辺りが素晴らしいと感じました。それはアラン・カミング演じるお姉の性格と、要所要所で挿入される楽曲センスの良さによるものであり、こういう題材を堅苦しくしすぎることなく90分程度でさらりと見せられる監督の余裕が心地よかったです。また、何となくうまくいきそうな雰囲気を見せておきながら、最後の最後でバッドエンディングを持ってくるという段差の付け方もよく計算されており、本当によくできた映画だと感心しました。 問題に感じたのは、観客に実話だと勘違いさせるような演出がたまにあったこと。本作は「ゲイのカップルが障害児を育てたらしい」という都市伝説に着想を得た完全なるフィクションなのですが、さほど必然性がないのに舞台を70年代に設定したことや、妙にリアルな法廷劇から、実話であると錯覚してしまう人が少なからず出てしまうのではないかと思います。しかし、観客の人生観にまで影響を与えかねない映画だからこそ、実話か創作かの線引きをきっちりしておくことが、作り手側の良識ではないかと思います。本作は出来が良いだけに、その点は特に気になりました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2015-05-05 01:28:50) |
4.《ネタバレ》 ずいぶん昔に「ゲイやレズのカップルが養子を貰って家族を作ってもいいんじゃないか」と考えたことがあります。でもその時、僕自身はその問いに「子どもは良い父(男)と母(女)のもとで育つのが健全なんじゃないか」という価値観に行き着きました。けれど、それが正解だとは思えていなくて「じゃあ、片親だけの子はダメなのかよ」「両親揃ってればどんな男女でもいいのかよ」と問う自分もいます。だから未だに正解は分からないままです。この映画は親がゲイで子はダウン症で、家族全員が世間一般の主流から外れて「正常じゃない」というレッテルを貼られがちな人々なので、そこにどういう意図を盛り込むのかと思って作品を観ていました。子供がダウン症という設定の必要性がイマイチ見えてこないままだと思っていたら、「この世に 背が低く太った知的障害児を 養子にしたがる者はいない」というセリフにガツンとやられました。ダウン症のマルコはろくに自分の権利を主張する能力もなく、一番保護されるべきなのにいつも蚊帳の外で存在を軽くあしらわれてしまう。主人公が「正義なんてないんだな」とボヤいたあとに黒人弁護士が言うセリフが、とても印象的でした。原題の「Any day now(そのうちきっと、すぐに)」は、マルコとゲイカップルが再び家族に戻れる日のことだけではなく、この時の黒人弁護士のセリフにも大きく関わっているのだろうと思います。ゲイカップルについては、仕事を失ったりで大変だなと…女性教師の「たった一人誤った相手の耳に入れば…」というセリフは重かったです。ラストでポールが関係者に出す手紙が泣けました。この映画を観て、レビュー冒頭に書いた自問に一つ進展がありました。何よりもまずは親が子供に愛情を持っているかどうかが一番大事だと思いました。ところで録音機材とか車とかファッション見る感じ、ちょっと過去の時代の話なのかな? 観終わってしばらくしてから、ふと思ったのですが、この映画のような問題が取り払われる法律ができたらできたで、本当に小児性愛者の犠牲になる子が出てくるようなことが起きやすくもなりそうで、難しい問題だなぁと思いもしました。それはゲイとか関係なくですけど、普通に男女の里親でそういうのとか現実にあるのかな? 親をどう審査してるんだろう? 【だみお】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-03-11 19:49:25) (良:1票) |
3.二人がここまで親身になれる理由が、残念ながら今の私には理解できない。まだ修行が足りないということなんでしょう。そこに同調できれば、私にとってさらに衝撃的な映画になったと思います。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 7点(2015-02-22 12:20:09) |
2.《ネタバレ》 作品のテーマは、ゲイでもダウン症でもなくて、裁判後に弁護士がさりげなく口にする「それでも我々は闘わなければならない」「いつか希望はある」。そこで前を向いて走りかけた矢先、まるでその足元を引っかけるかのように、さらに起こる衝撃の事実。それでも主人公は"I(We) Shall Be Released"と歌い続ける。だからこそ湧き起こる自然な感動。●作中、司法制度の理不尽さが存分に描かれていますが、実はこれと次元において同じことが、「現在の」日本の家庭裁判所でも、むしろ堂々とまかり通っている、ということは知っておくべきです。●主人公の二人と子供が心を通わせる過程は、もっと時間をかけて見たいところでした(1年経ってるようにはとても見えませんでした)。その方が、そこから後がもっと生きたと思いますが。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-02-06 22:28:50) |
1.アラン・カミングの人間臭さと歌声と母性に魅了された。素敵だった。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-18 16:53:44) |