18.《ネタバレ》 新年早々に不快な気分になりました!
まさにホラー映画のアルテマウェポン!
この「マーターズ」は「屋敷女」「ファニーゲーム」などと並びトラウマ映画の中でトップの座を争う作品だ。
最初からただならぬ雰囲気でビビる。
この映画は「見てはならない光景」だらけだ。
内容はまさに狂気の沙汰といえる。
そもそもキチガイなヒロインの視点で描かれる物語が前半を占めるのでツッコミどころは満載かもしれない。
しかし他の映画ではとても味わえない不条理な展開が楽しめる。
その先の読めない文脈の欠如性がこの物語の恐怖や不穏さを助長してる気がする。
この映画は見ていて圧迫感とか閉塞感を強く感じる。
それは人の心の暗いところをえぐるからかもしれない。
そして血生臭くてドス黒く、とても痛々しい。
人を殴る感覚が観客にまで伝わる。
幻覚とか自傷といったトラウマ的なものがリアル過ぎる。
ババァは「目を見て、生きてるでしょ」って何を言ってるのか分かりかねるが、
不可解にもかかわらず深みを感じるラストは衝撃という言葉に値するかもしれない。
一家惨殺、トーチャー、サイコ、ゴースト、ダークネス、オカルト、それらが全部成功してるってどんだけ怖いん!っていう感じです。
古いフィルムの途中では二人の少女が可憐に戯れていてかなり癒される。
この監督にはいつか「ミツバチのささやき」のような少女の視点をベースにした映画を作ってほしい。
ヒロインがその場を離れなかったのは身寄りがなかったことと親友を失った喪失感からだったのでは?
警察を呼ばなかったのも前述のことと地下で遭遇したことのショックで気が動転してたためだと思う。
ヒロイン役の一人は骨折し、もう一人は殴られ過ぎて翌日立てなくなったとか。
DVDを所有しての2度目の鑑賞ですが、最近はグロ画像ばかり見てるので変な耐性が付いちゃったのか、
1回目の観賞の時みたいに目を背けたりとか気分が死ぬことはなかったけど、
それでもこの映画はホラー史上超アルテマ級の最恐映画。