1.「足ながおじさん」・・・子供のとき聞かされたイメージだと、相手が誰かも分からない富豪から援助をしてもらい、大学に通うようになったヒロイン。その謎の足ながおじさんに手紙を書くうちに恋をしてしまい、素敵なおじのプロポーズを断って足ながおじさんに会いに行くと、何とそこには・・・って言う寓話だったような? しかし何だこの映画!フレッド・アステア扮する足ながおじさんがいきなり登場し、唄って踊って・・・って、本当にこれで良いのだろうか? しかもこの年齢と容貌で足ながおじさんはちょっと苦しい。冒頭、下心があることを見透かされて言い訳をするアステア。ギクシャクした態度。勿論、これは設定を間違っているからである。そもそも足ながおじさんは、少女が作り出した妄想であり、一切物語には登場してはいけないのである。単に金持ちのおっさんが女子大生をかどわかしているとしか映らない。最終的にジュリーの心を掴むんだけど、この作品を冷静に観直してみると、結局これは仕組まれた設定であり、括弧良い(?)おじさんが若い18歳の子を好きになり、それを支援して大学に行かせて、結局自分が娶ってしまったら、一体なんだったんだろうって?☆☆☆冒頭で、ある知人が、「そんな少女をアメリカに留学させるなんて、下心みえみえで反対だ」って台詞には共感した。全くその下心を見据えた作品に過ぎない。☆☆☆ま何はともあれ、この作品はそう言ったことを無視し、アステアの踊りと唄を聞かせる作品なのだと把握する必要があるのだろう。それで満足しないのならば、最初からアステアの作品を観る資格はないのかもしれない・・・