1.実力派の二人の主役と設定を見て深いものを期待したが、テーマを絞れていないうえ、上っ面だけ綺麗に描いただけの作品だった。序盤から音楽やBGMをたくさん使い、印象的っぽいシーンを多数作った事で作品としての山がなくなってしまった。また、お互いの立場を理解しているはずのトムと子供の心が近づいていく様子や末期の妻との関係、仕事人間のトムが変わっていく様子など、この物語にとって重要と思えるシーンがあまりにもさらっとしていて、心に響くものがない。日本人として日常茶飯事である列車人身事故や、大きな事故があった脱線。これらがほんの少し関係しているので普通に入っていけなかった面があるかもしれないが、作品として大きな期待外れである事は変わりない。