1.(ちと長文) 前年度には、やはりトルコ軍の悪逆無道振りを描いた「ダスト」という映画も作られており、どうにもここ最近のこれらの作品には、トルコのEU加盟に反対する政治的匂いを感じる。我が国が国連常任理事国入りの運動を活発化させると、中国・韓国が反日運動を活発化させる様なもんでしょうか。何千年も昔の遺恨が原因で戦争してる所もある位ですから、高々百年足らずの過去の恨みを忘れられないのも理解できます。しかし特定の民族が残虐なのではなく、イスラエルやチベットを見てみれば、かつての被害者であるユダヤ民族も中華民族も同様に残虐なのは明白。要するに、人間という種が残虐なのです。私としてはその部分こそ重要。製作サイドはトルコに対し、アルメニア人虐殺を認めさせたいのでしょう。「事実」を劇中劇という形で提示し、麻薬密輸容疑者の話を「信じる」という行為から、自分達の訴えを無条件で信じて欲しいという気持ちは窺えます。では、それを信じたとして、南京大虐殺を認めたとして、彼らはその後の関係をどうしたいのか? たぶん千年後も同じ問題が持ち出されることでしょう…、5点献上。