1.素晴らしい点が3つ。1:主要登場人物みんながいやな奴であること。主役の池部良も悪人というほどではないがつまらない仕返しを企んだりする。2:終盤になっても新たな登場人物、新たな場面が展開すること。丹波哲郎のやくざ、宮口精二の探偵などおっ、と思う意外な人物が良いタイミングで登場し退屈させない。特に丹波哲郎の存在感は圧倒的だ。少ない出番にもかかわらず思わず背筋が伸びてしまった。3:テルミンを多用した音楽。無機質なテルミンの音色は余計な情緒誘導を感じさせず、この物語がどっちに転ぶかわからないという点に大いに貢献している