7.会話は少なくても実によくわかる展開だ。シェフのアル中事件から始まって、ムスッとした表情とは裏腹のコメディに思わず笑ってしまうおもしろさがある。そして元レストラン仲間のつながりも良い。職さがしがうまくいかないで苦労続きのなかで、ラストで店が大繁盛と上手すぎるようだけど、夢のある映画として見れば悪くない。音楽もまたすばらしくチャイコフスキーの「悲愴」が流れたかと思うとフィンランドを代表するような歌手の歌が聞けたりもする。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-03-12 21:50:14) (良:1票) |
6.カウリスマキ監督の作品は、シナリオがすごくシンプルでわかりやすい。映画は本来サイレントで、音楽や色彩はなかった。でも、それでも観客が楽しめる作品は作られていた。映画とはつまり、目で見て、考えれば、わかるものなのです。より物語が豊かに感じられる要素として、音楽や色彩は存在し、演技も演出も小道具も美術も、そして台詞も存在している。極端に言えば、それらの要素を限りなく低め、映画本来の面白みや可能性だけで勝負しようとしているのがカウリスマキ監督の作品だと思う。この作品もシンプルでわかりやすい物語と、分かりやすい人物の感情をしっかり理解して見ることができた。特にラスト、イロナとラウリが見上げる空が一体どんな空なのか凄く気になるけど、それを見せないところが憎い。でも、その空がどんな空なのかなんとなくわかってしまうから素敵。 【ボビー】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-13 19:40:33) |
5.正しく、小津監督の世界だ!その人間の描き方、一つ一つのシーンの描き方から音楽まで何もかも小津監督を思わせる世界です。暗くなりがちな中にも時々、見えるユーモアと優しさとのバランスがほど良くて、観ていて気持ちが良い。ラストがこれまた良いんだなあ!正にタイトル通りに相応しいあのラストシーン!空を見上げる二人の表情がこの映画を物語っている。やたらめったらうるさい音楽を流し、CGばかりのめまぐるしい映像ばかりの今のハリウッド映画とは違って、人間味溢れる世界、じわりじわりと来る温かさ、こういう映画があるから私はミニシアター系の映画が好きです。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-02-10 21:55:02) (良:1票) |
4.監督の小津愛を非常に深く感じさせられる、失業夫婦でありながら健気で前向きな妻、夫婦愛、言葉少なくとも独特の間、整えられた構図、音楽まで見事に小津映画してました。 【亜流派 十五郎】さん 8点(2004-05-22 13:10:03) |
3.ババアは無表情で怖いがなんだかほんとに心温まる映画、最後、客入って本当によかった。 【たましろ】さん 8点(2003-10-13 21:48:21) |
2.何がどうとか言いにくいんですけど、どこかすっとぼけた感じで幸せな映画でした。もう一回みたいなあ 【ババロア】さん 8点(2003-07-15 02:15:26) |
1.出会えて良かったな、と思わせる映画であり、監督さんである。ほんのチョッピリだけど勇気を与えてもらえる。これってなかなか無いことだよね。 【るーす】さん 8点(2003-01-26 23:03:53) |