1.いじめにいじめ抜かれた大友柳太朗、ついに逆上し、猟奇殺人に手を染めてしまう。と言っても、この場面では殺人の場面も描かれなければ、大友柳太朗の顔も映らないので、いやこれはもしかすると冤罪、彼とは別に誰か意外な真犯人がいるのでは・・・とか期待してしまうのはヘンなミステリの読み過ぎで、そんな凝ったオハナシではありません。殺人に手を染めたのはもちろん彼、しかも一人殺めただけでは飽き足らず、自分をイジメた連中全員の殲滅を狙ってる、ってんだから、穏やかじゃない。
いやしかし。
ここで意外過ぎる展開が待ってるんですが、大友柳太朗の一人二役で、主人公のソックリさんが唐突に登場。あまりに唐突過ぎて、何かこの瞬間、時空の歪みでも生じたのではないか、と。
なぜここで、主人公のソックリさんが登場する必要があるのかわからず、しかし、これはきっと、ディケンズの「二都物語」みたいなシステムなんだろう、と思って観ていると、半分当たったような、ハズれたような。
ついでに、やけに陽気な大岡越前として、大川橋蔵も登場して。
いや~わけわからん。わかるけど。でもわからん。
素晴らしい。