5.エンドロールで初めて監督名を見ました。この名前を見たらなるほど納得ですよね(笑)ある意味、誰が監督をやっているのか知らずに見たのが功を奏したようで、おかげで非常に楽しめました。(ベッソンだと判って見始めていたらきっと変な色眼鏡で見てしまったかもしれません)
他の方もおっしゃるようにニキータのセルフリメイク風ですねこれ。ご丁寧に活動拠点はフランス、指南役のおばさんや子守役のナイスガイまでいます。ファーストジョブも定番ネタなのに陳腐にならずアクションや表現もキレッキレで、見ていて気持ちが良いくらいの流れ(流儀?)が出来上がっていました。二転三転する謎もよく考えられていて、実は裏ではこうなっていたという種明かしも実にスマートで見ていて楽しかったです。モデル事務所に所属しているという体も大正解で、表向きの日常が非常に美しく目の保養ヨロシク、見ていて飽きません。ただ、作中でも言及されますが、若く美しい女性=ハニートラップやそれに準じた仕事しかできないのは仕方がない部分でしょうか。結局身体の関係ばかりなのはやはりゲンナリしてしまいました。
見たら忘れる巷の駄作ほどの軽さは無いものの、重厚な雰囲気も特になく、そういった意味でもベッソンらしかったかもしれません。ベッソン監督の集大成として考えれば大変素晴らしい作品でしたが、手元に置いておきたいというほどの作品でもなかったです。とても楽しめたので少し甘めの点数ですが、ある意味どうでもいい映画=ベッソンらしい作品でした。(皆さんおっしゃるように主演女優も素敵ですが、それよりも周りを固めている大物俳優陣の雰囲気がなかなかの見所)