4.この映画が公開される前年にアメリカの無人攻撃機が結婚式に向かう車列を誤爆して国際的に批判を受けるという事件がありました。
タリバンだのなんだのの高官が死ぬ度「アメリカの無人攻撃機が」と報じられるのはいまやいつもの事ですし、今の戦争はこうなのです。
で、そういう今の当たり前を描いた上で、この映画に何か面白い要素があるかというと…何もありません。
無人攻撃機オペレーターの個人的葛藤が描かれるだけのただ単にめちゃくちゃ退屈なだけの映画です。
古来、戦争映画で主人公の葛藤が描かれる事自体は「普通」なのですが、そこに戦争アクション的な物が伴うので映画としてまだ観る事ができます。
この映画の場合、その葛藤が日常生活の中での話なので楽しみようがないのです。
そういう日常生活を送りながら普通に車で出勤してリモコンで粛々と人を殺しまた普通に車で帰宅する…そういう異常さを描いてるのはわかるんですが、映画としての面白みを何か追加してくれないとキツイです。