1.《ネタバレ》 オリジナルは韓国映画らしいですが全く知りません。 『見ただけで誰でも操れる男』vs『唯一操れない男』の戦い。藤原竜也、山田孝之、この世代では抜きん出た役者だと思っていますが、やはり上手いです。特に藤原竜也は見ただけで人を操れる男の役というだけあって、眼力や表情の演技をかなり要求されたと思いますが、ちょっとアレ系の役に慣れているからか形相が凄くて異能っぷりをよく表現できていたと思います。ただ、その『視界に入った人を操る』という力が、状況によってとても都合がよく雑すぎますね。視界を遮れば効力が無くなると言いながら、視界に入っていなくてもずっと操られ続けていたり、その場に都合よく話を作っているだけで、設定から脚本からアバウト過ぎます。警察は無能だし、操れない男を自分の世界から排除しようってだけの繰り返しで、頭を使うわけでもなく、他人を巻き込むだけで面白みもない。異能力者の悲哀は木村多江の幸薄さっぷりが良かったけど、設定は面白いのに物語の肉付けで失敗してるな。反対側のビルで働いでいる人たちを一斉に操ったり、能力を使うことにより足や手が壊死していったり、と、ところどころの描写は良かったんですけどね。操られていたとはいえ、終一を刺した上に父親を突き落としたヒロインは最後のアレ程度で救われてる気はしないし、無駄に話を大きくしようとして大失敗した感じ。 あ、そうそう、格闘家の川尻達也が向いている役柄で出てきた瞬間に笑いました。相変わらず良い体つきしてたけど日本格闘技界も冷えてるから大変だな。