115.《ネタバレ》 長い・・そして暗すぎる画面に飽きてきた。
「ダークシティ」のような灯りを消せば観られるという暗さではない。
なんとこの作品の暗がりでの格闘シーンはCGとCGの戦いみたいなもので、
揺れるし暗いしで全く臨場感もない・・
唯一よかったのが明るすぎるくらい明るい砂漠や裸の山を飛ぶハルク、
かなりドンキー・コングみたいに飛びまくるのだがその浮遊感はよかった。
何が合わないというのはすぐわかった。
演出だ。
デ・パルマの映画のようなカット割り。
あちらはサスペンスだからまだよいとして・・
SFでのこの説明的な漫画のコマ割りはどうなのか?
たまにあるなら許せるにしてもあまりに乱雑に使われると、
安物のスパイ映画をテレビで観ているよう・・
もしこういった演出をたとえば「キング・コング」でやったらどうか??
SFで一応お金かけてるんだから・・
監督のアン・リーは「ブローク・バック・マウンテン」の人なんだけど、
まさかこういうのその映画ではやらないでほしい・・
あのカット割りはデ・パルマやタランティーノ作品で観るべき(苦笑)
ハルクに変身してからも緑の怪人=シュレックか、
サッカーのイタリア代表のビエリか!?
そう、体の動きはドンキー・コングやってるみたいだった。
「宇宙戦争」の地面の割れる見せ所のようなシーンが出てくるが、
同じようなシーンを演出してもコレだけ違うんだと納得。
SFは見世物でもあるのだから「ダークシティ」を見習ってほしい。
その作品にも出ていたジェニファー・コネリーをまた観た事になる。
かわいいしきれいだなぁ・・
どちらかといえば彼女は男顔で東洋的、
天海祐希に感じが似てる気がするのだけれど・・
エリック・バナは「ミュンヘン」のほうがよかったなぁ。
もちろんこの作品でも親子愛やらシリアスな演技もしてはいるものの、
「トロイ」や「ミュンヘン」に比べると・・
というより彼はこういうのに出ちゃいけないとさえ思う。
ハリウッドで数少ない誠実な普通の大人が素でやれる役者だと思うんだけど・・
うまいけれど作られた普通さのトム・ハンクスとか、
若い朴訥なトビー・ワグワイアやユアン・マクレガーとかは別として・・
役者の個性という点ではジェニファーの父がよかったなぁ・・