36.《ネタバレ》 エリオット・グールドをものすごく久々に見られたのが嬉しかったです。豪華でどっしりした出演者たちと、見応えあるストーリーでワクワクしましたし、ジュード・ロウの役どころが興味深かったです。遺伝的に感染しないマット・デイモンはその特性が物語をどう左右するのか気になっていたけれど、その点では肩透かし。物語はどういう方向へ収束し、何を骨格としたドラマとしてラストを迎えるのか、見る側はそこを期待して成り行きを見守るはずだけど、デジカメを手に涙するマット・デイモンの画はそこに至るまでのドラマがとくにないのでイマイチだし、グィネス・パルトロウのラストシーンもすごく当たり前なところを最後に持ってくるところが、なんだか「手はきちんと洗いましょうね」と教育ビデオぽい感じがして、ドッとこけてしまう気分でした。無垢な笑顔で握手する彼女の写真を見る時に、握手の起源のエピソードがスッと出てくれば、意味深いラストシーンに思えたかもしれないですが、自分の場合、残念ながら握手の起源のエピソードがすぐには出てきませんでした。お悔やみに来て追い返された少年がワクチン接種者のリストバンドをして彼女に会いに訪れる微笑ましいシーンなどから思うに、多分にこの映画では「接触」「握手」などの要素をもっと見る側に意識させたほうが良かったかなーという気がしました。 【だみお】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-05-22 17:37:31) |
35.《ネタバレ》 突如として発生した高致死率の新種ウィルスが瞬く間に世界中に広がっていく恐怖を描いた映画。 というイントロダクションを聞いて真っ先に連想してしまうのは、やはり「アウトブレイク」だ。「アウトブレイク」が、殺人ウィルスそのものの猛威とそれに対峙する主人公のヒーロー性を描いたエンターテイメント作品だったのに対し、今作はプロットこそ似通っているが世界観のテイストはまったく異なった映画に仕上がっている。 リアリティを追求していると言えば確かにそうだが、必ずしもすべての描写が「リアル」というわけではなく、随所に非現実的だったり、作為的に誇張されている部分もあったように思う。 思うに、この作品が描いているものは、未知なるウィルスそのものの恐怖ではなく、その“感染”による“パニック”に対応しきれないであろう全世界の社会体制自体の脆弱さ、そしてそこに“巣食う”人間そのものの恐怖だったのだと思う。 映画の冒頭数分で死に至ってしまうグウィネス・パルトロウの描写を皮切りに、文字通り死が伝染する様は恐ろしい。 しかし、それ以上に、ジュード・ロウが演じたような人間から発される作為的な「情報」によって伝染していく個々の人間のパニックが何よりも恐ろしく、結局彼のような人間の存在を治めきれない現代社会の「現実感」に非常に脅威を覚えた。 アカデミー賞クラスのビッグネームを揃えたキャスティングによる群像劇には、流石に迫力はあった。 その一方で、個々の人物描写が希薄に映ったり、そもそも物語が中途半端であるという批判も分からないではない。 リアリズムに振れるにしろ、エンターテイメントに振れるにしろ、もう少し踏み込んだ展開があれば、もっと印象的に化けた映画になっていたようにも思う。 ただ、この映画で描かれるまさに「今そこにある危機」を紡ぐにあたって、この物語の中だけで完結していない半端さは、逆に問題意識を巡らすための余白を生んでいると言え良かったのではないかと思う。 そういう意味では、いつもスティーブン・ソダーバーグ監督作品に感じる、“何だか物足りない”感じが、意図的にか偶然かは分からないけれど効果的に反映されている映画であると思った。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-04-23 23:34:40) (良:2票) |
34.序盤の感染が拡大していく様はスリルがあって恐怖を感じた。 余計な説明を省いて映像で理解させる手法は良かったと思う。 難しいことはよくわからないけど、とにかく危険だということはよく伝わってきた。 キャストが豪華過ぎて、誰が死んで誰が生き残るのか予想できないというのが緊張感を増していたように思う。 物語の収束は意外と平凡というか、これ以外の解決法はないんでしょうね。 ラストの警鐘は重大なことなんだろうけど、だからってどうしたらいいのかよくわからないというのが困ったもんです。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-04-20 17:46:34) |
33.《ネタバレ》 豪華キャストとあらすじで期待しましたが残念。 盛り上がりに欠けてストーリーとしてはじっくりといいのでしょうが映画の エンターテインメント的にはイマイチだったような・・・ 【KINKIN】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-04-14 14:26:06) |
32.《ネタバレ》 テンポよく切り替わるシーン、たたみ掛けるような数カットで、圧倒的なリアリズムをものの見事に表現し、観客に訴えかけてくる。過剰な説明を排した客観的な演出は見事である。 妻や子供を失い父娘2人だけなった家族、危険な任務につくことを余儀なくされた職員やまたその上司、ワクチン開発に執念を燃やす研究者やワクチンを待つ貧困層など。ほぼ全員主人公であり、多角的な目線で捉えることにより各々の苦悩や人間味を様々に感じ取れるのも俯瞰した視点での演出力が大きい。特に、ドラマパートとしては、ウイルスに立ち向かう職員や研究員を、観てる側の英雄譚として描いてる点も興味深い。惹きつけられるわけだ。 また編集も洒落てるんですよね。感染経路を解き明かすために見ているシーン、その録画VTRへのカットの切り替わり方がイケてる。ほぼブツ切りといえる場面転換にもみえるんですが、その前のシーンとの繋がりやファーストカットの持ってきかたに至るまで全て計算づくだから凄い。ラストシーンのウイルスの発生元を知った瞬間にも現実的な怖さがしみじみと伝わってきたけど、そういった警鐘だけで終わらせず、プロムナイトで娘とボーイフレンドが久しぶりに再会できた喜びやそれをそっと見つめる父親の姿が微笑ましかった。泣ける。 【シネマブルク】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-04-11 00:50:03) (良:3票) |
31.《ネタバレ》 エンターテイメントに徹せず、華やかさを押さえて描くことが=「リアルな人間描写」という方程式はまず根本的にぼくには腑に落ちない図式なのですが、必要以上の抑揚を押さえているのは序盤に関しては新鮮な印象を得ました。ただ最終的に至る結末が米エンターテイメントのお決まりな「平穏を日々を取り戻すきっかけを主となる人物たちが手にする」という“きれいごと”に収まっている為、着地点はようするに米エンターテイメント映画以外の何物でもない作品に収まっています。リアルというより、ぼくの感想としてはエンターテイメントの外見をしながら中身をくり抜いてしまった、ウイルス感染のシミュレーション映像を観ているように思えてなりません。人々の葛藤や変化や成長よりも、ウイルスの感染の仕方、ウイルスへの対処方、ウイルスによる混乱、略奪、暴徒たちの姿をただただ並列的に映しているだけで、出来事に直面し表面的な、言ってしまえば想定範囲内での変化を客観的な引いた視点で見せられるので、非エンターテイメントだと分かった頃にはもう期待すべきものがないことに気付き心は完全に萎えてました。こういう映画に求めるのは、絶望とも思える現実に直面した時の人間の真の愚かさや恐ろしさ、つまり人間の本当の弱さと真の強さをエンターテイメント性で色濃く観れることだったりするので、もはや終盤に向かえば向かうほど高鳴りがないので退屈です。題材自体が否応なくエンターテイメント娯楽作品なのに、最近流行のアンチカタルシス精神なのかなんなのか、背をどんどん向けていくので、もう本当にシミュレーション映像でしかないと思います。大在そのものに興味はそそられますし勉強にはなりますが、人間の魅力に触れていないが故に心に残る映画にはなっていないと思います。 【ボビー】さん [DVD(吹替)] 4点(2012-03-24 16:12:22) (良:1票) |
30.《ネタバレ》 最初のほう面白かったのだが途中から退屈になってしまった。 パニック物かと思って見てると半分はたしかにそうなのだが、予想外にかなり真面目な映画でした。 見てて「面白い~」とはならない。勉強した感じ。 【虎王】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-03-08 13:18:14) |
29.《ネタバレ》 力強い映画。とても印象に残っているのは、自ら感染したことが分かるやいなや、すぐさまとるべき職務を行うミアーズ。人体実験の被験者として、全く躊躇がなかったヘクストール。「感染症もの」といえば、ヒステリックなもの、と思ってたところで、この静かで硬派な作品。ラストシーンでは、こう持ってきたか、とため息つかされました。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-06 21:18:03) (良:2票) |
28.《ネタバレ》 単なるパニック映画ではなく、研究者側にたったストーリーが良かった。それにしても出演陣は豪華。この映画全体を引き締めたエンディングは物語の余韻を深く残し秀逸。それにしてもバスで人が倒れた直後に写メを撮る日本人はいないよ。これを観ると映画が描く外国人は相当デフォルメされているのだなあと思う。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-03-04 00:54:38) (良:1票) |
27.単なるウィルスパニック映画になりそうなところだが、何が善で何が悪か、何が正解で何が間違いか、どこに寄りすぎることもない多角的な視点から社会状況を個性派俳優の惜しげもない投入で描いたまさに渾身のリアリティをほこる社会派パニック映画に仕上がっている。この臨場感とスリルは味わう価値あり 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-03 16:52:58) |
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26.《ネタバレ》 もし近い将来に強毒性で感染力の強い、未知の新ウィルス感染が発生したと仮定した場合(これはリアルにありうるが)グローバル化でボーダーレスになったこの世界でどのような事態が発生するのか?この映画はそのことに特化して企画されたといっても過言ではないだろう。従って、派手な演出や特殊効果はなく、エンタテイメント性を犠牲にしてもリアルで実際に起こりうるであろう淡々とした群像劇が展開される。そのため、もし本作に無名な俳優が起用されたとしたら、完全なるB級映画になってしまっただろうし、あまり話題にもならなかっただろう。その意味で本作は近未来に起こりうる恐怖を多くの人に知ってもらい、その恐怖が起こらないよう、もし起こってもこの映画よりもましな対策が講じられるよう、世界の人々に啓発したい意図もあったのではないだろうか。本作の豪華なキャスティングは、その意味ではきちんとした理由があったと感じた。最初の感染発生からたった数週間で社会システムが麻痺し、略奪や破壊が行われうる私たちの社会は、実はとっても脆いシステムだということに改めて気づかされたし、「背に腹は代えられない」という人間心理を自分自身にも突きつけられる思いがした。自分だったら「レンギョウ」を買い求めるために並ばないと言い切れるだろうか?と自問自答しながら苦々しく鑑賞。そういった意味でラストを月並みなハッピーエンドでお茶を濁すのではなく、少々後味悪い形で終わったのは監督の警告ととらえてよいだろう。 【田吾作】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-02 14:22:58) (良:3票) |
25.カラフルな画と強いビートの音楽に引っ張られ、深刻で不安な世界に連れ込まれる。誰もが気になる本当にありそうな恐怖をベースに、極限状態の世界で息をしなければならない人々を沢山映している。けれど、あまりにも淡々と、淀みない川のように事態が流れて予想の範囲内で収束していく。魅せる力も持っているので興味深かったけれど、心に留まるものは無い。物語として、ある意味落第点である平均点しか付けられない。ホント、この文章みたいに味が無い。最後のDays1は余分に感じた。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-02-29 16:09:01) |
24.《ネタバレ》 豪華俳優陣でしたね、ジュード・ロウこんな歯並びでしたっけ。それはさておき、私はみてよかったと思う映画でした。知りたいことが網羅されていて、最後は若干の希望がみえて。あの会社が工場をそこで開発していなければ、浮気しなければ、と因果応報ですかね。。。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-02-27 10:29:50) |
23.《ネタバレ》 良くも悪くもソダーバーグ映画でしたね。彼は、ハリウッド的なエンターテイメント性を意図的に避けようとするところがあるから、本作もやっぱりそういう感覚が発揮されてて、普通の娯楽作だと思って観た人は面食らうかもしれません。ただ、全く娯楽性がないのかというとそういうわけではなくて、「リアリティ」を娯楽にしてるんですよね。そのへんは「Bubble/バブル 」とかにも通じる作風で、ただ個人的にはバブルのほうが遥かに面白く、こちらはちょっと物足りなかったです。ウィルスの感染の脅威を描いた内容ですが、ウイルスよりもむしろ、嘘がネットを通じてまたたく間に広がる「デマの感染」のほうが見ていて面白く、また怖いもののように感じました。非常時においては、人間はどうしても理性を失いがちなので、本当にこの映画の世界のようになったら、ウィルスの怖さより、機能しなくなった社会のほうがよほど恐ろしい存在になるのかもしれません。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2012-02-23 00:59:03) (良:2票) |
22.《ネタバレ》 ナショナルジオグラフィック?それともディスカバリーチャンネル?どっちでもありそう。ディスカバリーの方でありそうかな。何かを期待して見たらだめです。てっきり、マット・デイモンの体から、ウィルスに効く何かを見つけるのかと思っていました・・・。[自分メモ]パルトロウの「頭皮ペローン」が印象に残る。ワクチンの接種方に興味がわく。WHOの人がどうしたのか気になる。時間がないからこの辺りで。 【蝉丸】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-02-20 00:57:09) |
21.《ネタバレ》 ものすごい俳優陣・・・。それだけがこの映画の魅力ですね。リアリティ追求するならむしろ無名な俳優使った方が良かったんじゃないかと思わずにはいられません。 大体リアリティがあるのかどうかも怪しい。世界の科学者もっと頭いい人居るでしょう!WHOだかCDCだかのスタッフ少人数すぎる・・・。 かといって人間の道徳についていくのかと思ったら特に大きいこともなく、伝染病の怖さもあんまり残らない。アウトブレイクの細菌が飛び散るシーンなんて未だに覚えているというのに。。怖さを強調したいせいか雨と曇りと夜ばっかりで陰鬱だし、素人でも暴動が起きそうなのがわかる政府の対応。パニック引き起こしたいとしか思えない。 もちろんエンディングも観客放り投げ。結局「伝染病は怖いけど、ただ耐えてプロに任せとくしかない」みたいな終わり方。群像劇なことも特に利用されず、何がしたかったんだろう・・・。監督の「パニック映画にだけはしたくない」という気持ちは伝わってきましたけど。 【ronronvideo】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2012-01-22 06:27:42) |
20.《ネタバレ》 新種ウイルスが原因のパニック映画を想像していたのだが、ウイルス被害を受ける側ではなく抑える側視線の話であったこと、リアリティ重視で派手な演出がほとんどなかったことなどから、パニックの要素はほとんどなく、映画と云うよりはNHKのシュミレーション映像を観ている感じ。帰りの電車で“吊革に掴まるのはよそう”と思う程度に説得力はあったが、映画として楽しめたかと云うと否定せざるを得ない。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 5点(2012-01-07 17:50:36) |
19.映画館を出た後、思わず手を洗いたくなる映画。そういう意味ではアウトブレイク以上かも。淡々とした展開は嫌いではないんですが、記憶が飛んでいるところもチラホラ。トラフィックのような、 何度も見返したり思い出したりしているうちに面白くなってくる映画のような気がします。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-01-03 20:12:06) |
18. いい俳優も出ているし、後で知ったことですが、監督もスティーヴン・ソダーバーグだし……で、なんでこうなったんでしょうか。緊迫感もなければ、科学的な面白さも、壮大さもまるでない。アメリカでこの映画、上映されたんでしょうか? 【海牛大夫】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-12-29 10:24:04) |
17.《ネタバレ》 飛行機にて鑑賞。 なにか感動したり、カタルシスを得たりということがないので、通常の映画を見るときの面白さはまったくないが、なんだろう、たとえば「ワクチン接種の順番決めが誕生日の抽選かよ、アメリカ的だなー」とか、「やっぱりこういうとき、家族や親戚に言っちゃうよねー」とか、「こりゃ、香港人は怒るわなー」とか、いろいろ考えながら見はじめたら、意外と面白かった。 なんというか、そういう心構えが必要な映画で、事前情報なく見るのはちと辛い。 【ぽん太】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-12-27 21:36:03) |