2.個人的にはジブリの中ではベスト3に入ります。
ストーリに起伏がないという意見がよく見られますが
登場人物が大声をあげたり、アドレナリンをだしまくる
ような物語は正直辟易としているので、このアニメの
淡々と声を抑えた物語ががとてもすきです。
BGMもきわめて控えめででしゃばらず、小人から見た
世界の景色や音、物理法則をスケールを考慮して描いて
いたり(例えばポットの表面張力とか)ディティールが
とてもいいです。
歴史や世界観といった大げさなものではなく、もう少し
家族数代といったぐらいのスケールの、きわめてローカルな、
個人の時間の積み重ねみたいなものがきちんとにじんでいるのも
とても素晴らしい。
必要以上に世界や歴史をしょい込んだ物語ではない点
(ナウシカやもののけと違って)、小人といっても、
トトロのような「お話」ではなく、きわめてリアルでみずみずしい
ファンタジーになってるところ、などなど。
絵空事ということではなく、生活感覚と密着した幻想性みたいな
感じがとても好きです(妖精もこんな感じでもっとリアルで近しい
ものだったのでは?)
物語に大きな起伏がないのに、何度みても飽きない。
傑作なんだと思います。