1.《ネタバレ》 石原慎太郎の原作は未読です。あらすじ。あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!不良大学生(川口浩)が、生真面目な女子大学生(若尾文子)に、睡眠薬を飲ませて犯っちまったら、何故か惚れられていた。な… 何を言ってるのか わからねーと思うが、もっとチャチなもんの片鱗がなんたらかんたら・・・このあらすじから、過激なものを想像しがちですが、エロ描写は皆無で、色気も皆無です。そちら方面では、まったく期待を裏切られます。そんなムチャでもファッション感覚で犯り遂げてしまう俺って、新しくてカッコイイ!新しい時代は、こんなカッコイイ俺たちが作って行くんだぜ!的なことが、どうも主題のようなんです。50年以上前とはいえ、それを割り引いても、ダサすぎる。というか、時代を超えたカッコワルサを見たような気がします。江戸時代に持って行こうが、平安時代に持って行こうが、はたまた未来永劫・・・時代を超えたスタンダードを確立したという面では評価できます。50年以上の時の隔たりがありながらも、見てるこちらが、こっぱすかしくなってしまうくらいなので、当時の一般人の心労、精神的苦痛を考えるとあまりに気の毒で言葉もありません。主役の川口浩ですが、後年の隊長としての凛々しいイメージしかなかったのですが、若いころはまったくイメージが違っていて、風貌としては、伊藤淳史(電車男)に原西隆幸を少し加えたような感じで、それだけならなんらおかしくはないのですが、これに石原裕次郎風味をふりかけてしまったため、滑稽さに拍車がかかっています。宮口精二が、しがない銀行員の父親役を好演しているのと対照的です。