1.《ネタバレ》 個人的にはスマホ依存度の低い暮らしをしているので問題ないかというとそうでもなく、要はネット社会の怖さ全般を語っていたらしい。ちなみに紛失したことはないが落下させたことはある。
最初の方では複数の問題が同時並行していく感じでそれなりに見ていられたが、真犯人が正体を現したところは意外というより唐突で呆れた。また終盤で取ってつけたような真相が明かされて人物イメージの統一性が失われてしまい、これで普通にハッピーエンドというのは素直に受け取れない。最後はスマホのいいところとして「宝箱」というオチを付けたようだったが、そういうお宝をやたらにその辺に置いておけば悪用されるだろうがと当然言いたくなる。
ほかに気付いたこととして、プラネタリウムの中でああいうことをする映画が作られるということは映画館でやってもいいという考え方と思われる。主人公の彼氏は「三田大学」の出身とのことだったが、太陽が爆発してから8分間で何をするとかいう話をしていたのは主人公が(観客が)無知だからと侮っていたのか(因果律に反する)、それとも超光速通信とか何とかで知りえたというようなSFっぽい荒唐無稽な想定か。
そういうことで特に憎しみを覚えるほどのものでもなかったが、「劇場霊」(2015)よりましで「クロユリ団地」(2013)と同程度と思っておく。
なお続編が来年公開されるそうで、貞子はもう出さなくていいが、新米刑事はなかなか愛嬌のある奴だったのでレギュラー化するのも悪くない(が見ない)。それとは別に「スマホ拾っただけなのに」(2019)(主演・冨手麻妙)というのもあるようなのでそれもいいかも知れない。
出演者に関しては、岩井堂聖子・松山愛里の両人は知らない人でもないのでお疲れ様でしたと書いておく。粟田麗さんは最近お母さん役しか見ていなかったが、今回はまた幸薄そうな女性の役で、荒れた表情とともに優しいお母さんの顔も見せていたのでよかった。ほかエンドクレジットに菅野莉央さんの名前が出ていたが、もしかすると彼氏の会社の総務部にいた人だったかも知れない(台詞あり)。