1. 震災を絡めて、あまつさえオープニングシーンに持ってくるのはあざとすぎるというか、「護られなかった者」の意味の半分が「震災で命を落とした者」、もう半分が「生活保護を受けられなかった者」というのは、あまりにも主題のすり替えが過ぎるように感じた。生活保護にテーマを絞った真っ向勝負だと、どうしても観客から「甘えんなよ」という感情が出てくる。それを封じるカードとしての震災。いいんだろうかこれで。演技も、中途半端に「とうほぐ」なイントネーションを付けたためリアリティがなく、避難所のシーンに幾度か出てくる波岡一喜という役者は特に酷かった。