1.《ネタバレ》 「ワンピース展」に行って感激し、その勢いで観て来ました。イマイチでした。
細かいことを言うと、映画のスクリーンでキャラクターパーツ(例えばゾロの刀やサンジのつま先など)をクローズアップにされると見づらくて仕方がないです。視界いっぱいにスクリーンが拡がる席に座ることも悪いのですが、TVアニメの演出とは区別して欲しいと思いました。
それは瑣末で、「STRONG WORLD」でも感じたことですが、毎週の連載に覚える高揚感が無いんですね。すみません、連載と比較しています。「ワンピース」の特長のひとつは、航海を通して積み上げられたエピソードを踏まえながら新しさを重ねて行くことだと思います。連載で5年前や10年前に登場したキャラと再会し、ストーリーに意外性と面白さと重みを与えるようなことです。大河ドラマ的です。単発の映画ではその特長を活かし難い。麦わらの一味の一発芸の羅列のような印象を覚えます。元海軍大将のゼットはしっかりとプロフィールを持っていますが、「彼の部下を殺した海賊が七武海になった」という経過より、その七武海は誰だったのかに興味が募ります。ドフラミンゴだと当たり前だけど、ハンコックなら面白そうだ、とか。その七武海をストーリーに絡ませるのが本来の「ワンピース」らしさだと思います。傍系のストーリーにするなら、CP9との再戦なんかは面白そうですけどね。
本作に関しては、台詞に「子供向け」を感じました。いい歳した大人が感動できるマンガが「ワンピース」ですが、映画の方はあくまで子供のための作品だと思います。