2.《ネタバレ》 チンピラっぽい青年が犯罪に巻き込まれた人のために奮闘する…という意味ではたとえば「セルラー」あたりと構図は近いのですが、しかしあちらは「チンピラぽい」だけの普通の人。比べて本映画の主人公はまさに「クズ野郎のリアル犯罪者」という点で大きく異なります。
てかコソ泥だのなんだのの犯罪を繰り返す小悪党が、なぜあの女に対してだけ真剣になんとかしようとするのか全く理解に苦しむ上に説得力がありません。
しかもこいつ、チンピラらしくほんとに無能です。
一方のサイコパスの方は、この手の映画にありがちな全能っぷりを発揮して主人公を追い詰めるのですが、いやもうその手の展開は本当に見飽きましたから!としか言いようがありません。
この映画ならではの特別な押し要素が何もない上に、主人公はガチのチンピラ。
そんな映画のいったいどこをどう評価すればいいのでしょうか。
唯一「馬を調教する代わりに人を調教してる」のところだけは「ウマ娘」を思わせてちょっとクスっとしましたが。
面白くはないですが大きな破綻もないのでこの手の映画を見慣れてない人がたまたま観れば意外と面白く観られるかもしれません。