1.《ネタバレ》 メインの男前兄弟二人のくっさいセリフと大げさな演技は、監督の指示なのだろうか。見ていて少し気恥ずかしくなった。ひねりのないベタベタなストーリーは、面白いとは言えないし、なんかチマチマしている。
シリアスなヤクザものとしてはダークさもなく、アクションシーンや、ヤクザの面々にもあまり迫力を感じず、脇役陣もあまりノっていないように感じた。
そんななか佐藤允だけは一人で異様な存在感と格好良さを醸し出していて、逆に浮いていたぐらい。
50年代末の作品で、この80年代のような雰囲気は、やはり岡本喜八監督のセンスに未来的なものがあったことを証明しているようにも思えた。