1.《ネタバレ》 昔、一緒に無茶をやった仲間が年老いて再会し、
若い頃を思い出して再び無茶をやる的な爺さん再結集モノとでもいうべきコメディが近年増えてきたなあと思う。
本作もその路線の映画かと思っていたのですがさにあらず。多少のユーモアはあるものの、
地味で抑揚の少ない作品ではあるのですがサスペンスとして真面目に作られています。
度々犯罪の舞台になり、映画の舞台にもなってきたハットンガーデンを舞台にした実話モノでもあります。
本作のじいさんたちもまた、本当かよというような大胆な手口で無茶をやり、一旦は成功したかに見える。
しかし、その犯行後にたっぷりと時間を使う構成が以外でもあり面白かった。
仲間割れや、自分は裏切られるんじゃないかといった疑心暗鬼を演じるベテラン俳優達がそれぞれにいい味を見せる。
彼らの動きと並行して、一切の台詞を省きながらも確実に捜査の網を狭めていく警察の動きの見せ方も面白い。
ラスト近くにさりげなく挿入される、ベテラン俳優たちのキャリアに捧ぐリスペクトがなかなかに粋です。