3.《ネタバレ》 社会に虐げられた者の勝利を描く…という意味では、コレって嘗ては(+何なら昨今でも)黒人映画の範疇において最も多く描かれた様な内容であって、一つはドラマとして(再び)それを描きたい…という作品に思えるトコロですね。あと一つはシンプルに、混み入ったって程でもないレベルのシンプルなサスペンス・法廷劇を並行で描いてゆくって作品かとは思うのです(⇒ラストで「裏をかく」感じまでを含めても)ケド、重ねてどちらもシンプル・オーソドックスな内容かとは思ったのですケド⇒ソコに添加された現代的なアップデートとゆーかヴァリエーションとゆーのは総じてまあまあクオリティは高かったかな~とは思ったのですよね。湿地 in アメリカを一人で生き抜く捨てられた(美しい)娘、とゆーのもままユニークだったと思いますし、映像的にもその湿地周りの自然の画ってのが地味に凄く綺麗で、全編で結構にシリアス・辛めな話が続いてゆく中での「箸休め」としては非常に効果的だったとも思ったのですよね。
私も確かに、ドラマとしてもサスペンスとしてもかなり観入ってしまったってのが正直なトコロではあるのですケド、前述の「裏をかく」ラストまでを観切ってしまってから考えてみると、完成度という面においては少し微妙な=辻褄が合い切らないトコロがあったかな~という気がしちゃいますかね。一義的には、最初に書いたとおり結局「2つある」お話だと思って観ていたのですケドも、その彼女のドラマ≒人間性とゆーのはまた結局「サスペンスの側に都合の好い」モノとして組立てられていた…と感じちゃったとゆーか、その意味ではだから実はサスペンス一本な方の映画だったなコレ…という風に思っちゃったってコトですかね。且つは、その組立て自体にも少し納得がし切れないトコロが在る=彼女がどーしてこーいう人間になったのかにイマイチ納得し切れない、というコトかと思います。個人的には付属的に、観る前は何か単なるサスペンスではない深いモノを求めてゆけそうな映画に見えていて⇒で観始めたらモロにそーいう映画に見えて来てたのだケド結局はそーでもなかった…てトコロ自体がちょっと「透かされた」感になっちゃったってコトかも知れないと思いました。