14.《ネタバレ》 ゴールドラッシュに沸く西部開拓時代の人間ドラマ。
主演がマリリンでなかったら既に忘れられた映画のようになっているのかもしれませんが、
歌声も魅力的なマリリンの姿がいっぱい、それだけでも価値がある作品だと思います。
今ならバッチリCGで処理されるのでしょうが、今に見ると微笑ましさすらあるいかにもという合成の川下りシーンも、
川下りの旅の過酷さを演出するためだけに動員されたかのような先住民の登場も時代を感じさせる味があります。
冒頭の賑わいを見せる盛り場。どこを見ても男、男、男・・・。
そこにギターを持って現れ、歌い始めるマリリン。見事な冒頭の掴みです。
旅の途中から、既に少年にとって母のようなマリリンの姿もいい。これまでの彼女の映画にはなかったマリリンの姿です。
旅の途中もずっと一緒のギターもまた本作には欠かせないピースの1つ。
”river of no return”のメロディ、マリリンの歌声、歌う表情、その全てが魅力的です。
そんな彼女が歌う酒場に現れるミッチャム。彼女を抱きかかえ、強引にさらっていく。
「家に帰ろう」という彼の言葉を受け入れたかのように、脱いだハイヒールをそっと捨てて馬車に揺られ行くラストシーンが印象的。