1.《ネタバレ》 念願叶っての鑑賞。
まだ観ていなかった最後の大物サイレント作品。
サイレントの中で比較すると、『鉄路の白薔薇』に勝るとも劣らないダイナミックなサイレント作品だった。
数章仕立てになっていて、そこが案外分かりにくかったりするわけだが、最終的に話が収束していく感じは、作品としてのスケールを感じさせる作りになっている。
まあしかし、時代が時代だけに、かなり都合が良い展開のストーリー。
そこに難あり。
あそこまでの悪人が、ああなるかねぇ・・・
その妻も即、夫を許してしまうかねぇ・・・
難ありだが、サイレント特有の魅力があり、画質も綺麗なところは特筆ものだ。
鑑賞後、帰宅してネット調べて知ったのだが、この作品の監督であるヴィクトル・シェストレムって、イングマール・ベルイマンの名作『野いちご』の主人公イサクを演じた爺さんだったとは・・・
その事実を知った時、時の流れもダイナミックに感じた瞬間だった。