3.《ネタバレ》 香港の俳優さんは北京語を喋っても広東語なまりがあるので、
同じ中国人でありながら上映では吹き替えられてしまうらしいです。
アンディ・ラウや金城武さえそうだったから、
この作品の中井貴一は素直にがんばってるんだ日本人偉い!と感心。
この作品のラストはほとんどの方が違和感を感じるでしょうが、
わりと私は大丈夫でして逆にもうちょっとそれなら全体に妖術とか入れてほしいと・・
「レイダース」のようなCGのまやかしは大うけしてしまい、
「ああ、レイダースだ面白い、ならばもっと全体に脅かしてほしい」と。
結局「西遊記」みたいな筋なんですからもったいないです。
もっと面白くありえないくらいなファンタジーを入れてほしい。
緑の湖や赤い洞窟(みたいな名前)とやらRPGのようで、
「ロード・オブ・ザ・リング」のような旅の仲間遊びもやってたし、
「アラビアのロレンス」のカメラワークそのまんまじゃないか!みたいな、
砂漠に馬賊にラクダの群れに・・そして異国の遣唐使中井貴一。
もっと面白く出来そうなお話でした。
中国の歴史映画ってここがだめなのかもしれないなぁ・・
ファンタジーを優先としたら「HERO」みたく絵で読めみたいになるし、
絵で魅せるのは当たり前と期待され、
お話も欲張って楽しませようとしたらこの時間は中途半端。
どこかB級活劇になってしまったのが残念だけど・・
割り切って冒険活劇として派手で脅かす演出をしてほしかったなぁ・・
その他の俳優陣では主役のチアン・ウェンと似た俳優さんがいてて、
見分けがつきにくく困った(笑)
ヒロイン役のヴィッキー・チャオは日本のビジュアル系って感じのかわいい女優で、
なんかジャニーズの滝沢君を女の子にしたみたいでした。
突っ込みどころを探して笑える映画ですし、
そんなに気難しい内容でもありませんし、
そこそこ見逃せばまあ楽しめる娯楽作だとは思います。
何かを学ぼうという気で観れば学べないこともないのですが、
それは本当にエンディングで演出されるシーンですので、
感情移入はできにくいかな。
「ラスト・エンペラー」のような高尚な映画でもありません。