12.《ネタバレ》 主人公をアメリカの良心として政権批判やナショナリズム批判するあたりはハリウッドの共和党嫌いを感じさせる。とは言っても、アメリカが世界の正義である事は変わりはなく、東西の描き方は過剰なまでに対照的に描かれる(実際にそうだったのかもしれないが)。「塀の乗り越え」対比の演出もあざとい印象を受けるが、こういうわかりやすさも「自由と平和のすばらしさ」のアピール上、必要悪と考えるべきなのだろうか。 冷戦時代の国際政治の歴史を題材とした娯楽作品としては出来は悪くはないので、若い人が色々と考えるきっかけになるのであれば、こういう作品にも価値はあるのかもしれない。尚、主人公の弁護士はニュルンベルク裁判で検事をやったそうなので、この点をどう評価すべきなのか?という課題は残る。決して人権派ではないだろうし、所謂「正義感」の塊などではなく、単なる仕事として粛々と任務を遂行しただけなのかもしれない。その辺の心情変化や葛藤等も描写されていると、人間ドラマとして面白くなったと思う。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-14 04:25:53) (良:1票) |
11.”映画”らしい作品。さすがスピルバーグ、ということか。 全体的に多少間延びした感じが漂う。それを風格ととるか、退屈ととるか、評価が分かれる可能性がある。そういう意味では、玄人受け、ということか。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-08-08 22:57:07) |
10.コーエン兄弟にスピルバーグ、名優トムハンクスと内外から豪華な作品。 らしさがよく出ていてスパイものだけどド派手さは無く、冷戦時代ならではの駆け引きが見所。 飽きさせない展開と実話が調和してバランスが良い。 スパイアクションのほうが好みだがたまにはヒューマンドラマに寄ったスパイ映画も悪くない。 |
9.《ネタバレ》 さすが大物監督だけあって、いつものことながら画が重厚で時代考証も怠り無い。旧東ベルリンの光景などはセットとは思えないリアリティで、これもまた「スピルバーグ謹製」の信頼感は揺るがない。ああ、映画を観た!という充足感を常に提供し続けるのだから、やっぱりスゴイ人であろう。 ただお話はちょっと舞台セット負けの感がある。 常連のトム・ハンクスは安定の演技力で、こちらを不安にさせることはないのだけど、脚本が実在の弁護士その人の考えに迫り足りない感じです。 旧ソ連と東ドイツを相手に一人で、しかも米国政府の後ろ盾の無い「民間人」としての立場で交渉に臨むのである。こりゃ不安ですよ、普通。よっぽどの戦略家であるか、交渉の切り札を持っているか。いつその手管が炸裂するかと期待したけど、なんかトム・ハンクスは一貫して頑なに「二人対一人」の交換を言い続けるだけなのだった。これでは巧みな交渉術というより、頑固者である。 「もっと何かあるはず」と観続けて、結局何も無かったという、ちょっと肩透かしの展開でありました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-12-16 13:39:10) (良:1票) |
8.カメラ、照明、美術なんかは、もうまさに安定のスピルバーグで、画面の構成を見ているだけで140分がまったく退屈しない。加えて、そこに存在するだけで場の空気感まで変えてしまうマーク・ライランスの名演も見事(後半ほとんど登場しないのが残念ですが、話の構造上仕方ないか)。なんだけどそれでもなぜか食い足りない印象が残ってしまうのは、高水準の、そして手際の良い再現ではあっても、その中で登場人物があまり動いてないというか、呼吸してないんです。演出側の計算は全部反映しているんだけど、その計算の範囲からまったく外れていないというか・・・。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-06-23 01:47:54) |
7.《ネタバレ》 うーん、スピルバーグ&トム・ハンクスのコンビにしてはかなり平凡な出来の映画としか言いようがないんです。史実を淡々と追ったストーリーですけど、コーエン兄弟が参加したとは思えないひねりの脚本じゃないでしょうか。ハンクスが、事故の対象者を限定させて会社の利益を守っていた損保専門の弁護士なのにスパイ交換とは無関係の学生の釈放を東独と交渉することになる皮肉や、あまりに違いすぎるソ連と米国のスパイ容疑者に対する扱いなど、ストーリーテリング上の工夫は確かにうかがえますけどね。考えてみるとスパイ交換は米ソの政府が決めたことで、コートを盗まれたり東独の警察に一晩泊められたリの苦労はあったとしても、ハンクスがベルリンでしたことは単なる政府・CIAの代理人(あくまでパワーズの釈放に限ってですけど)としか見えなくて、彼の交渉術のどこが優れていたのかは判りにくかったです。でもオスカーを受賞したマーク・ライランスの演技だけは確かに良かったと言えます。彼の淡々として全編にわたって表情を変えない演技は、顔が似ているというわけじゃないけどなぜか國村準が思い出されてしょうがなかったです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-21 21:59:44) (良:1票) |
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6.《ネタバレ》 普通ならこんな依頼は断るよね。 面倒くさいし周りから酷い扱いされるし。 これが実話というのはすごい。 【虎王】さん [DVD(吹替)] 6点(2016-12-21 15:50:46) |
5.見終わって、エンドロール見て初めてスピルバーグが監督だって知ったよ。どうりで途中で淡白な演出が随所にあったなー。こんな映画作ってる暇があったらスターウォーズの監督してくんないかな。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-10-09 02:18:28) |
4.《ネタバレ》 橋でソ連側が抱かれないところだね。 【すたーちゃいるど】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-09-22 11:07:06) |
3.実話だからストーリー云々は言えないが、セリフが多くて疲れた・・・ 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-08-30 22:02:27) |
2.《ネタバレ》 役者はもちろん、シリアススピルバーグ印のいい映画だった。 けど、ストーリー的には予想がついちゃうし、何よりもドラマ、歴史、法廷、戦争、家族など要素がてんこ盛りで軸がハッキリせず、お互いがお互いを薄め合っちゃってた感があって、ちょっと残念。 でもまぁこれは、史実を基にした映画の宿命ですかね。 冷戦下の人質交換で思い出したのが、はるか昔に観た「ホワイトナイツ」。 もう、30年前でグレゴリーハインズも亡くなっちゃったけど、ミーシャは元気かなぁ…。 【チャップリ君】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-01-28 13:19:36) |
1.視覚的な見せ場が売りの作品ではないものの、それでも時代の再現度は壮絶なレベルに達しているし、U2偵察機撃墜場面やベルリンの壁構築場面の迫力は凄まじく、スピルバーグはスペクタクルの巨匠であることを再認識させられました。 他方、肝心のお話しの方はイマイチでした。正義漢でもない主人公が、なぜ汚名を着せられてまでソ連のスパイの弁護を引き受けたのか。命の危険を冒してまで東ベルリンへと飛んだのか。その辺りが明確に描かれないため、掴みどころのないドラマとなっているのです。 また、法廷闘争や人質交換交渉においては、目的に対して何が問題になっているのか、そしてそれをどうクリアーするのかという形で論点が整理されていないため、そこにスリルやドラマを醸成しきれていません。主人公があっちからこっちへと動き回って、何人かの人と話しているうちに何となく問題が解決していくという流れであるため、感情的な引っ掛かりが少ないのです。この辺りは、もっと引き締まった作りにして欲しいところでした。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-01-09 02:44:50) |