1.《ネタバレ》 謎の乱気流の向こうは1940年ドイツ上空。
アイデア一発勝負とはまさにこの事。あらすじでコレでもかとワクワクさせてくれますが、やっぱりこのタイトルといい、雰囲気といい、アサイラム印という事といい、安っぽさは拭えません。まぁそこもある種の『売り』であり『うま味』ではあるのですが。
このトンでも状況に立たされた非武装旅客機(当たり前だ!)が戦地上空を切り抜ける方法は結構荒っぽい。襲ってくるナチスのジェットエンジン戦闘機(???)に対して取る方法は現代の英知レーダーと旅客機のスペック、そしてベテラン機長のテクニック。でもめっちゃ撃たれてますけどね。
そのせいで窓ガラスも割れたりしているけど、添乗員は「窓が割れただけです」と冷静だったり、ドアをあけて落下傘でレーダーを落としたりと『本当にそれで大丈夫なのか?』と思わせる描写の連続です。そこからの落下傘回収時の銃撃戦の緊迫感の無さは逆にさすがという感じです。
乗客の個性も歴史学者や軍人、「ヒトラーを殺して英雄になってやるぜ!」と謎の強行手段に出る奴などいろいろ出てくるのも面白いですね。まぁ結構アッサリしていてもっと色々あってもよかったと思います。が、最後の空に投げ出される乗客二人の取って付けた感はたまりませんね。言及も何もされないところも後腐れ無い感じで最高です。
第二次大戦でありながらパラレルワールドという設定にし、歴史の違いやナチスジェット戦闘機の登場などの描写にはとてもワクワクしました。
最後の乗客である白いおじいちゃんの正体もちょっと「?」が残りますが好きですよ。
ツッコミ所は多いのですが、なんだかんだで緊迫感のある展開で最後まで飽きずに楽しんで見る事ができました。面白かったです。