1.確かこの映画は今江祥智の「冬の光」という本で知ったんですよね。暇つぶしで映画館に入った主人公の「とうさん」が観た映画として紹介されていました。それはそれとして、ロマ族(いわゆるジプシーの事。ジプシーという言葉は「エスキモー」や「インディアン」と同じく差別的な呼称であるため、こう呼び変えているらしい。とはいえ、ほとんどの日本人にとってジプシーという言葉は差別用語というより幾分ロマンチックな響きを持つ言葉だと思うので、その辺大目に見て欲しいなー、と個人的には思う。第一「ロマ族キングス」じゃカッコつかないじゃないか)差別の実態を黒人やユダヤ人に対するそれほど知らないので、アラン・ドロン演じる主人公の苦しみや絶望がいかほどのものなのか実感できないのが申し訳ない。ただ、裏切り者には容赦のない冷酷さで報いる主人公が子供に対してだけは優しい表情を見せるのが救いでした。しかし、この頃のアラン・ドロンってかっこいいなー。ジョニー・デップに雰囲気が似てる(年齢も今のジョニー・デップとほぼ同じ)、なんて言うと古い映画ファンから怒られちゃうかな?