10.《ネタバレ》 『ハイテンション』の名にふさわしい緊張感。これはもう心臓に悪いなというのが正直な感想。ホラー映画の定石を踏みつつ、あえてすかすシーンを入れたりと、緩急のつけ方がうまいです。 冒頭20分は、なんにも起きないのですが、ホラー映画特有の不穏な空気作りはできています。そして、謎の男がチャイムを鳴らしてからがこの映画の真骨頂。次々と襲われる友人家族。そして主人公が男に見つかるか、見つからないかの攻防が延々と続きます。ホラー映画を見るときに思う、『自分ならどう動くか』『どこに隠れるか』を存分に堪能できます。『見つかれば終わり』というシチュエーションはある意味史上最恐です。その緊張感が続く限りは、そのホラーは傑作になりえます。そういった意味で、この作品はお手本のような作品と言えるでしょう。 これだけホラーとしての力がある作品であれば、奇をてらう必要も、どんでん返しを狙う必要もありません。ラストのオチが、『残念』『欲張りすぎ』という意見が多いことには私も納得。このオチを知ってしまうと、終始『主人格』と『別人格』の主導権争いだったのかと、別の側面も見えてきます。それはそれでまた違った味わいの面白さがあるのかもしれませんが、その面白さがこの作品にとってうまく機能しているとは思えません。よってこのオチはやはり蛇足なのでしょう。ホラー映画としては傑作の部類にはいります。特に、家の中でのかくれんぼにおける恐怖体験の恐ろしさは異常。ある程度ホラーに耐性のある方じゃないときついと思います。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-12-12 09:58:28) (良:2票) |
9.《ネタバレ》 大昔に観た時はやはり然程好い印象ではなく、理由は重ね重ねシンプルに、私はこーいう「今までのは実は全部幻覚だったのです!」系の映画がとにかく不得手…ってコトなのですね。でも、久方振りに今回観直してまずは感じたのは、この映画はその部分の「トリック」に関しては最早全く「整合性」を考慮してはいない、というコトであって、だから確かに本作を理の通った映画として(=整合性を高度に求めて)観てゆく、とゆーのはあまり好ましくない鑑賞方法かな~と第一には思い直したのですよね。 その上で、純粋にその「不条理」のもたらすモノも含めての「恐怖」を求めて今作を観てゆくならば、やはりコレもごくシンプルに実に優れた「ホラー」だな、とも思いますよね。繰り広げられる陰惨な血ミドロのキレ味といい、全編を貫く極上の緊迫感といい、ソレでいての緩急とゆーか、ジットリとイヤ~な怖さと逃げ出したくなる様なパワフルな怖さに終始サンドイッチされてゆく加減とゆーのが今回モ~堪らなく心地好かった!のですよね。加えて、実はその肝心のマリーのキャラクター的な部分の話の流れ・個々の描写の意味的な繋がりとゆーのは、コッチはワリと好く整っていてその面でも完成度の高さとゆーのまで感じられました(もちろん、その「オチ」の不合理を私の様な理論で「飲み込める」コトが大前提ではあると思いますが)。主演女優とフィリップ・ナオンの演技の高さも含めて、個人的には良作以上に思える作品でしたね。是非。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-12-08 19:59:00) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 「こういうホラーが観たかった!」と声を大にして叫びたいくらい面白かった。叫びながら逃げ惑ったり、安易に敵にアドバンテージを与える展開のホラーに辟易していただけに、ガッチリハートを掴まれました。ほんと面白い。男を仕留める瞬間は爽快感すら感じました。それだけにあのオチには腹が立つ。全てが茶番と化してしまいます。整合性も取れているとは言いがたい。でもタネ明かし手前まではホントに楽しめたので、結果的にはアリということで。満足満足。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 19:26:32) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 十数年前に観た記憶があったものの、ストーリーはかなり猟奇的だったなあくらいの記憶しかなく再鑑賞。 得体のしれない男が醸し出す雰囲気は、この系統の映画の中でもかなり上位に入るであろう鬼畜ぶり。終始無言で、幼い子供ですら躊躇せず手にかける展開は、観る者を戦慄させずにはおかない。捕らわれた友人を救うためにバンの荷室に紛れ込むなんて、私なら絶対にごめんこうむる正気の沙汰とは思えない蛮勇。 さすが「ハイテンション」というタイトルに恥じない展開と思っていたが…刑事がガソリンスタンドの防犯カメラを確認する段になって私はやっと思い出したのだ。 そういえばこの映画、自作自演だったんだと。 そして店員に振り下ろされる彼女の斧。 たいした理由もなく殺戮を繰り返す得体の知れない男が作り出す恐怖。 それで充分過ぎるほど満足で、ホラー映画にその名を刻むであろう怪作になり得たはずなのに。 そんなもったいない映画。 |
6.《ネタバレ》 だめじゃん ぶち壊し加減にもほどがある。猿芝居にもほどがある。ひとりエッチにもほどがある。どうりで猿顔だったわけだ。お友達のほうだって同じく猿顔だったし。そもそもお友達って最初ツーショット見た時モンキー娘のお母さんかしらって思うてたもん。親子じゃなかったのですね。まあいいや。 しかし、点数迷うな~ 【3737】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-01 22:38:10) |
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5.《ネタバレ》 ホラーに高得点を付けることは少ないが、まずまずの7点。セシル・ドゥ・フランスとフィリップ・ナオンの演技が良かった。ナオン演じる男はかなり恐かった。終始、緊迫感があってカーチェイスに入るまでは秀作。なぜ、逃げずに犯人を追いかけるのか疑問に思ってはいたが、まさかあんなオチとはね。車絡みとスタンド絡みでは矛盾点が多いかと思うが、彼女の妄想と割り切って見れば楽しめると思います。 【マーク・ハント】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-06-03 16:32:36) |
4.DVDで観賞後、夜にうなされました。この映画と同じような夢をみて。追いかけられて、もう逃げ場がなくて、しゃがんでいたら、追いかけてきているものはもういなくて。安心したら、自分のうしろにおんなじようにしゃがんでいて。ひいいいっと声をあげて目が覚めたら、妻が驚いた顔していて。夢の話をしたら、子供かあんたは!と言われ、また横になるも、なかなか寝つけず。こんな経験は小学生依頼のこと。体調もすぐれなかった時に観たからか。非常にハイテンションな夜でした。 【映画小僧】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-08-06 14:23:58) |
3.《ネタバレ》 予算が無いスプラッター映画でしたが、痛さはCGを使った映像より迫力はありました。足に刺さったガラス片を取るところは痛々しい限りです。かなり印象に残る作品で現代社会の病みに迫る映画だと感じました。 【SAT】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-15 20:10:12) |
2.《ネタバレ》 辻褄が合ってない!と非難されているオチに関しては確かに納得出来ない感じはします。でも血の臭いが漂って来そうな残虐シーンの生々しさと到底理解出来ない狂気に満ちた感じは個人的にはストライクゾーンのど真ん中でした(笑)、ホラー映画が好きな方なら決して観て損はしないと思いますよ。比較をするのも何ですがこの作品の衝撃度は今年観た『テキサス・チェンソー』や『テキサス・チェンソー・ビギニング』をはるかに凌ぐものでした。ちょっと点数甘めですが久々に出会ったホラー映画の秀作ということで7点です。 【眼力王】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-05-20 21:04:21) |
1.《ネタバレ》 ある程度ホラーを観ている人ならわかると思うけど、この作品はほとんどコラージュといっていいほど過去の作品のパクリでできている。チェーンソーのシーンは『悪魔のいけにえ』で、斧のシーンは『シャイニング』。とりわけ、全体を通して『ファニーゲーム』に酷似している。そして結末があれなわけだから、あきれるのを通り越して感心した。ツギハギだけで一作できちゃうんだなーと。ほとんど『キルビル』状態。 ひとつだけすごいと思ったのは、主演のセシル・ドゥ・フランスの熱演だった。クライマックスの鬼気迫る演技は忘れ難い。血まみれのキスのシーンなんかは名場面だと思った(まさかこれもなにかのパクリだったり?)。脚本も穴が多いくせに、マリーの人物造型については伏線が張られており、厚みのあるキャラクターに仕上がっていたと思う。あのマスターベーションのシーンからして、いかにもフランス的なキャラクターだ。こういう精神の歪んだ人物を描くことに関しては得意なんだろうな、お国柄。 普通に考えれば駄作だけど、そういった部分は気に入ったので採点が甘くなりました。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-02-01 22:47:51) |