二十四の瞳(1954)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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二十四の瞳(1954)

[ニジュウシノヒトミ]
(二十四の瞳 デジタルリマスター2007)
1954年上映時間:155分
平均点:7.97 / 10(Review 79人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものモノクロ映画学園もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2019-01-09)【イニシャルK】さん
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監督木下恵介
助監督川頭義郎
松山善三
キャスト高峰秀子(女優)大石先生(大石久子)
田村高廣(男優)岡田磯吉(成人)
月丘夢路(女優)香川マスノ(成人)
井川邦子(女優)川本松江(成人)
小林トシ子(女優)山石早苗(成人)
三浦礼(男優)竹下竹一(成人)
天本英世(男優)大石先生の夫
夏川静江(女優)大石先生の母
笠智衆(男優)男先生
浦辺粂子(女優)男先生の妻
明石潮(男優)校長先生
小林十九二(男優)松江の父
草香田鶴子(女優)松江の母
高原駿雄(男優)小ツルの父
浪花千栄子(女優)飯屋の女将
清川虹子(女優)よろずや
原作壺井栄「二十四の瞳」
脚本木下恵介(脚色)
音楽木下忠司
撮影楠田浩之
製作桑田良太郎
配給松竹
美術中村公彦
編集杉原よ志
録音大野久男
西崎英雄(録音助手)
照明豊島良三
その他木下忠司(デジタル・リマスター版監修)
楠田浩之(デジタル・リマスター版監修)
橋口亮輔(Blu-rayオリジナル予告編監督)
あらすじ
壺井栄の同名児童文学の映画化。昭和三年、小豆島の岬の分教場に新しいおなご(女)先生、大石久子(高峰秀子)が、颯爽と自転車に乗って赴任する。久子は初めて担当する1年生12人の、自分を真っ直ぐにみつめて輝く『二十四の瞳』を決して濁らせてなるものかと強く思う。やがて不穏な時代の大きな波がこの小さな島にも訪れ、彼らを呑み込んでいく・・・。大石先生と子供たちは戦中戦後、この時代をどのように生きたのか。1953年度キネマ旬報ベストテン第1位。失われた昭和の日本の風景を丹念に描いた、叙情派木下恵介監督の真骨頂。
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11.木下恵介は、ちょっと離れて平行移動する二人を描くととてもよく(『野菊の如き君なりき』など)、それの絶唱とも言うべき最高の成果が、本作の修学旅行の場。食堂で働く松っちゃんを大石先生が訪ね、嬉しさと恥ずかしさが混ざったような松江が距離を置いてもじもじしている。大石先生が去るとたまらず飛び出したものの、旧友たちが先生へ走り寄ってくるのを見てサッと身を隠す。たまらないシーン。そして次にとぼとぼ歩く松江と、旧友たち・先生を乗せた船とが平行移動していく名場面になる。心象風景がそのまま抒情の極致となり、画としての構図もピタリと決まった。またチョイ役ながら、食堂の女将、蝿叩きを持った浪花千栄子が絶品なんだ。この映画の長さは、唱歌が流れるシーンで歌をたっぷり入れているので膨らんでいるところがあり、欠点と言えば欠点なんだけど、作品ごとに趣向を凝らす監督が本作では、唱歌が軍歌に勝利する歌合戦っていうような試みをしたと思われ、ロングを生かした画面もあいまって、そこにじっくりひたれる世界を作り上げている。木下恵介はコメディで最も才能を生かした監督だと思っているが、本作は抒情の作家としての代表作になった。
なんのかんのさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-04-12 09:46:14)(良:1票)
10.原作を既に読んで結果がわかっていたので、そんなに感動はしないかなと思っていたけど、やっぱり映像になると感動しますね。この映画は歌がとても効果的に使われているのでなおさらです。勇ましい戦争映画よりもこういう静かな反戦映画のほうが現代社会においては見るべき映画だと思う。
こまごまさん [DVD(邦画)] 7点(2007-03-30 22:12:20)(良:1票)
9.《ネタバレ》 時代背景となっている昭和初期から戦後にかけての貧しさや理不尽に対する人々の苦悩がしみじみと伝わってくる映画でした。この作品に対する反戦映画的論調には違和感を覚えますが、率直に共感できるいい映画でした。
ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-29 21:38:22)
8.《ネタバレ》 ・解説を必要としない感動映画。瀬戸内海の島の先生と生徒の心温まる交流物語というより、師弟不幸物語といったところ。生徒の誰一人として幸せにはならない。先生も母、夫、愛娘を亡くす。日本人が悲劇を好きなのは、この映画が名作と呼ばれることからも推察できる。1954年のキネマ旬報ベストテンでも「七人の侍」を抑えて一位。
・最大の疑問は、赴任してきたばかりの先生が怪我のため半年ほどで転校すること。折角上げ潮に乗りかけていた先生と生徒の良い話が中だるみとなる。そして先生は教え子たちの卒業とともに教職を辞する。教職に生涯を捧げると思っていたので残念。「アカ」と言われようと、信念を貫く人であってほしかったです。
・難点は反戦思想が強すぎる事。監督は戦中に戦争賛美の「陸軍」を撮った古傷を払拭しようとやっきになっている印象があります。男子生徒らは志願して軍人になったのだし、先生もしいて反対しなかったのだから、反戦要素としては弱いですね。戦中の子供の歌で「天皇陛下の御為に死ねと教えた父母の赤い血潮を受けついで心に決死の白襷かけて勇んで突撃だ」というのがあります。反戦は事実上不可能でした。反戦は平和のときにだけ言える言葉です。
・先生は女性なので立場が弱い。まだ参政権もない時代です。生徒の親に立ち入った意見も言えないし、困窮している生徒の誰をも助けることができない。出来るのは、ただ一緒に泣いてあげることと、相手を思い続けてあげるということだけ。でもそれが師弟を越えた本当の愛を伝えることであり、人間を信じることであり、人間らしい心を育むことにつながったのだと思います。よく泣く先生で、わが子からも弱虫呼ばわりされますが、人間としてもっとも大切なものを教えた先生は偉大ですし、それが女性の真の強さだと思います。心だけは戦争では奪えません。学校をやめ、戦争を挟み、自身は不幸になってしまいましたが、その間もずっと生徒らの心の中に愛の灯をともし続けた先生は勝利者だと思います。それは再開の場面で十分伝わります。生徒らの薄幸の生涯や反戦思想にばかりに目がいきますが、真の人間の強さ、相手を思いやる気持ちの大切さをきちんと伝えた映画だと思います。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 7点(2011-09-14 02:26:57)
7.《ネタバレ》 一昨年だったか小豆島に行って、二十四の瞳映画村にも立ち寄りました。そのとき原作を買って読んだのですが、実はそれが初読。本作も今回初めて見たのですが、かなり原作に忠実で、「大石先生アカ疑惑」もちゃんと描いていたのは意外でした。もっとも原作と違って、やや唐突というか、とってつけた感じがしましたが。
さて、原作でも映画でも、どうもある種の居心地の悪さというか、違和感を感じてきました。これは作者が社会主義者であるためかと思っていたのですが、映画ではそれほど強く主張しているわけではないので、少し違うようです。おそらくは、お涙頂戴物を好まないという私の嗜好から来ているのでしょう。後半の大石先生は泣いている場面がやたらに多く、正直ウンザリしてきます。
ただそれ以外にも、時代の変遷というものが大きいと思います。公開当時、大石先生や生徒の親・級友のように、戦死した人を悼み悲しむ観客は大勢いたでしょう。それゆえ、作中人物の悲しみを自分の悲しみとして共有できました。しかし現在では、戦死した人を知っている日本人は少ないでしょう。震災などの災害で家族や知り合いを亡くしたとしても、そうしたものに巻き込まれて死んだ人と、自ら戦争に赴いて死んだ人を同次元で語っていいものやら。今日この作品を見て泣くというのは、「可哀相だから」という、幸せな人間がいわば他人事として見ることによるところが大きいのではないかと思います。それはそれでいいのですが、どうも私はそういうのが苦手というか、可哀相だから涙するということがありません。
ということで、やはり最初の分教場編がもっとも好みに合っています。とくに、生徒たちが大石先生を尋ねようとして歩き続けた末、バスに乗っていた先生に出会えて泣きながら抱きつく場面が印象に残っています。私にとって本作は、このシーンで記憶に残る映画となるでしょう。
アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-16 21:32:29)
6.字幕が欲しかった・・・。特に子供が何を言うとるか分からん。(^_^;)
ケンジさん [DVD(邦画)] 7点(2011-06-12 11:48:14)
5.高峰秀子に尽きる。戦争がだんだんと暗い影を落としていく様子が伝わってくる。歌をうまくアクセントにして、唱歌と軍歌で色を変えている。しかし少々くどいか。
Balrogさん [DVD(邦画)] 7点(2011-02-23 19:58:25)
4.《ネタバレ》 昔、ママチャリで小豆島をサイクリングしたことがある。岬の分教場から内海湾の反対側の町までは自転車で走るには程良い運動だが、小学校1年生が歩くには果てしない道のりです。失明しても唯一見える一枚の写真、苦労して先生を見舞いに行った思い出は、貧しさと悲惨な戦争を乗り越えて行くのに大きな支えとなったことでしょう。繰り返される唱歌が少しくどく感じた。
きーとんさん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-08-04 20:28:26)
3.《ネタバレ》 物語最初に先生の呼び声に対して「ハイ!」と大きな返事をする12人の生徒たち。かれらの二十四の瞳こそが物語の最大のポイントであり、その瞳は今の時代の子供たちも持っている。うれしかった。
珈琲時間さん [DVD(字幕)] 7点(2008-04-27 17:13:59)
2.タイトルは超有名にもかかわらず,30代半ばで初めての鑑賞.単純に「教師もの」として評価すれば,熱中時代や教師ビンビンにはおよばないという感じ.ただこの作品には,「戦死」というキーワードが重ーくのしかかっていてそんな単純な尺度では比較できないんでしょうね.火薬の量やグロテスクな特撮で圧倒してくる戦争映画とは真逆に位置する感じですが,海の向こうで起こっている戦争の存在を非常に強く意識せざるを得ない作品でした.汚い白黒映像でごまかせれているのかも知れないのですが,主役の女優さんの20年後の姿があまりに自然で不思議でした.また,船の上で女の子が独唱するシーン,久しぶりに聞き入ってしまいました.
マー君さん [DVD(邦画)] 7点(2008-04-19 15:52:01)
1.《ネタバレ》 次第に消えてゆく瞳の数に、凄まじい郷愁の念を感じる。そして最後には涙…(ホロリ)。
かんたーたさん 7点(2004-08-26 22:00:21)
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【点数情報】

Review人数 79人
平均点数 7.97点
000.00%
111.27%
211.27%
311.27%
411.27%
5810.13%
645.06%
71113.92%
81417.72%
91316.46%
102531.65%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review4人
2 ストーリー評価 8.11点 Review9人
3 鑑賞後の後味 8.25点 Review8人
4 音楽評価 8.00点 Review9人
5 感泣評価 8.75点 Review8人
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【ゴールデングローブ賞 情報】

1954年 12回
外国語映画賞 受賞 

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